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プロ野球

祝・沢村賞受賞! 中日・大野雄大の歴史的なシーズンを厳選6登板で振り返る

SLUGGER編集部

2020.11.24

▼今季最多11奪三振で5連続完投勝利
9月1日 中日5-0広島(ナゴヤドーム)

球団史上4人目、2006年の佐藤充以来となる5連続完投勝利を2試合続けてのシャットアウトで飾った。1番から9番まで右打者を並べた広島打線に対し、この日も序盤から真っ向勝負。150キロ近いストレートで押してフォーク、ツーシームで仕留める投球で、許したヒットは単打2本のみ、二塁も踏ませぬ圧巻の内容だった。4連続完投の疲労蓄積を考慮し、ローテーションを再編成して中8日でマウンドに送り出した首脳陣の配慮にも応えた。

▼巨人・菅野との“セ界最強投手対決”に惜敗
9月8日 中日0-2巨人(ナゴヤドーム)

開幕10連勝を目指す菅野智之と、球団新の6試合連続完投勝利を狙う大野の直接対決。3回、大野は坂本勇人に左翼フェンス直撃の先制二塁打を浴びたが、その後は巨人打線を封じる。対する菅野も、走者を背負いながら要所を締めて7回無失点で降板。大野は菅野がマウンドを降りた後も続投したが、8回にさらに1点を献上。最後まで投げ抜いて6連続完投は達成したものの、試合には敗れた。「先制点を与えてしまったのが負けた原因」と語った大野だったが、互いに認め合う好敵手同士の“セ・リーグ最強投手対決”は、「これぞプロ野球」と見る者を唸らせる一戦だった。
 
▼連続無失点イニングを45に伸ばして球団記録更新
10月22日 中日1-0DeNA(ナゴヤドーム)

2試合連続、直近5登板で実に4度目となる完封で64年ぶりに球団記録を更新する45イニング連続無失点を達成。援護は初回のビシエドの犠牲フライによる1点のみだったが、この日の大野にはそれで十分だった。許した6本のヒットはすべて単打で無四球、9奪三振。2つの併殺を奪い、外野フライすら4本だけと、数字を追うだけでも安定度が伝わってくる「スミイチ」でのシャットアウト劇で5年ぶりの2ケタ10勝利を手にした。「本当にすごい男ですね。それだけです」。与田剛監督が試合後に残したコメントがすべてを物語っていた。

構成●SLUGGER編集部
 
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