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プロ野球

「被本塁打率」「QS率」リーグベストは菅野、大野ではなく阪神の2人【表彰されざる男たち(セ・リーグ投手編)】

藤原彬

2020.12.24

■被OPS(出塁率+長打率)
【先発】
1.菅野智之(巨人) .533
2.大野雄大(中日) .539
3.西勇輝(阪神) .592
【救援】
1.三嶋一輝(DeNA) .512
2.祖父江大輔(中日) .529
3.スアレス(阪神) .542

 先発で1位の菅野は被長打率.289、2位の大野は被出塁率.236がリーグベストと打者を圧倒。菅野はキャリアワーストの昨季(被OPS.720)から見事に復調し、大野も1位の前年(.578)より数値を向上させ、ともに防御率は1点台だった。不振の山崎康晃に代わって抑えを任された三嶋は、被出塁率(.247)と被長打率(.265)がともに救援ではベスト。

■被本塁打率(被本塁打÷投球回×9)
【先発】
1.青柳晃洋(阪神) 0.30
2.平良拳太郎(DeNA) 0.32
3.森下暢仁(広島) 0.44
【救援】
1.祖父江大輔(中日) 0.18
2.三嶋一輝(DeNA) 0.19
3.石田健大(DeNA) 0.21

 ツーシームでゴロの山を築く青柳は120.2回で被本塁打をわずか4本に抑えたが、14本打たれた昨季と防御率(3.14→3.36)は同水準。救援の3人はそれぞれ1本塁打しか打たれていない。昨季の被本塁打率が1.24だった三嶋と、0.88だった石田は、前年から見違えるほどの改善を示した。小川がリーグワースト(1.51)で、リーグ最多の20被弾のうち、巨人の岡本和真と丸佳浩の両主砲にそれぞれ4発ずつ打たれた。
 
■被打率
【先発】
1.菅野智之(巨人) .196
2.大野雄大(中日) .203
3.西勇輝(阪神) .213
【救援】
1.マルティネス(中日) .171
2.三嶋一輝(DeNA) .185
3.スアレス(阪神) .194

 菅野は中日戦で特に強く、25イニングで無失点。9安打しか許さず被打率.107と牛耳った。中日打線がもう少し頑張れば、1位は大野だったかもしれない。最速161キロを計測したマルティネスは40登板中23試合で無安打に封じた。一方、8月にノーヒットノーランを達成した小川泰弘(ヤクルト)は、先発でワースト2位の被打率.277に沈んだ。

文●藤原彬

著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。ツイッターIDは@Struggler_AKIRA。

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