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プロ野球

【パ・リーグ CS1st展望】初戦は千賀VS則本。”新旧奪三振王”対決。序盤でケリをつけたい両者は「2番・グラシアル」「2番・浅村」の起用を。

氏原英明

2019.10.05

グラシアルは規定打席には満たないものの、410打席立ってOPS.960をマーク。打席をなるべく多く回して、序盤から畳み掛けたい。 写真:徳原隆元(THE DIGEST編集部)

グラシアルは規定打席には満たないものの、410打席立ってOPS.960をマーク。打席をなるべく多く回して、序盤から畳み掛けたい。 写真:徳原隆元(THE DIGEST編集部)

 打線は両チームともブルペン陣が安定しているだけに、序盤にどう畳み掛けるかがポイントになりそうだ。明石健志、牧原大成、そしてグラシアルをキープレーヤーに挙げたい

 ソフトバンクのクリーンアップの破壊力は言わずと知れたものだが、今季はそこへつなぐ形に安定感がなかった。1番は明石と牧原の併用が多いが、うまく使いこなしたい。明石は今季の楽天戦の打率.323とよく打っている。そして、牧原は則本、美馬との対戦成績がいい。

 また、グラシアルの活躍も一つのポイントになる。序盤から畳み掛ける展開を作りたいのなら、2番での起用も面白いかもしれない。ただ、彼が自己判断で送りバントをしてしまうようなことだけは避けるよう指示しておきたい。
 楽天のキーポイントはやはり浅村栄斗だ。
 
 昨季はチャンピオンチームとしてソフトバンクにCSのファイナルで屈した。当然、悔しさを残しているだろう。彼自身の成績自体は良いものだったが、新しいチームでどのようなパフォーマンスを見せるかが重要だ。島内宏明、茂木栄五郎、銀次など左の好打者が揃う中で、浅村の一打が与える影響は大きくなるはずだ。こちらも、「2番・浅村」でも面白い。


 また、両監督の采配にも注目したい。
 
 工藤監督は昨季のポストシーズンではとにかく采配が冴えていた。とはいえ、今季シーズン終盤は早めの継投策が裏目に出たり、ブルペンデーからチームが失速したりと、少し歯車が合っていない。

 一方の平石監督は、初采配となるポストシーズンでどんな策を講じてくるか。捨て身でくるのではないかと見ている。

【著者プロフィール】
うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『スラッガー』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。近著に『甲子園という病』(新潮社)、『メジャーをかなえた雄星ノート』(文藝春秋社)では監修を務めた

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