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プロ野球

【2021ドラフト展望最前線】過去にないほど高校生投手の逸材が豊富。”人気銘柄”の右の強打者にも好素材

西尾典文

2021.01.05

 一方、昨年の秋に一気に評価を上げたのが鈴木と椋木の2人。タイプは少し違うが、ともに楽々と150キロを超えるストレートを投げ込み、数字に見合う勢いも十分だ。一方の大学生野手は少し寂しい印象だが正木智也(慶応大)、野口智哉(関西大)などは最終学年次第で一気に1位候補に浮上する可能性もある。

 社会人で目玉となりそうなのが都市対抗で圧巻のピッチングを見せた広畑敦也(三菱自動車倉敷オーシャンズ)だ。スピードだけでなくコントロール、変化球も一級品で、栗林良吏(トヨタ自動車→広島1位)と比べても遜色ない総合力を誇る。今年、指名が解禁になる他の投手は比較的素材重視型の投手が多いだけに、即戦力が欲しい球団からの人気が広畑に集中することも十分に考えられる。
 
 2020年は公式戦の中止が相次いだこともあって指名解禁前の選手もアピールの機会は少なく、ここに紹介しきれなかった楽しみな選手はまだまだ多い。春以降、また新たな選手が続々と急浮上してくることにも期待したい。

文●西尾典文

【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる。ドラフト、アマチュア野球情報サイト「プロアマ野球研究所(PABBlab)」を2019年8月にリリースして多くの選手やデータを発信している。

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