プロ野球では過去10年ほど前からスタジアムビジネスが軌道に乗り、各球団は収益を伸ばしてきた。そうした成長が果たして選手年俸に反映されているのか把握するため、選手会は3、4年前から経営状況の開示を求めている。しかし、球団は拒み続けてきた。コロナ禍で球団と選手会がうまく“着地点”を見つけられない裏には、こうしたコミュニケーション不足がある。
加えて選手会が問題視しているのは、球団間で広がる“格差”だ。12球団ごとに支配下登録選手の平均年俸(2020年)を比べると、その差は歴然としている(データは『2020プロ野球写真&選手名鑑』開幕前のデータより)。
【2020球団別平均年俸】
ソフトバンク:9878万円
巨人:6632万円
楽天:5457万円
阪神:4712万円
広島:4603万円
DeNA:4598万円
オリックス:4397万円
日本ハム:4311万円
西武:4052万円
ヤクルト:3987万円
中日:3752万円
ロッテ:3751万円
昨年のパ・リーグで上位を占めたソフトバンクとロッテだが、待遇面では雲泥の開きがある。こうした現状について、森事務局長は問題点を指摘する。
「選手たちは入団する時に球団を選ぶことはできないし、移籍を自由にできないことを考えると、各球団の格差が出すぎるのはどうなのかなと思っています。同じような野球をやっていて、同じくらい成績を出しても、自分がいる球団によって(待遇面で)大きな違いが出ている。球団に言わせたら、『選手会事務局が年俸調査しているのは統一契約書の範囲(=固定年俸)で、さらに出来高も加わっている』という言い分もあるかもしれません。それにしても、格差はあると思います」
ちなみに出来高は球団や選手ごとに大きく異なる。項目はもちろん、考え方にも幅があると森事務局長が説明する。
「統一契約書に書く金額(=固定年俸)はしっかり上げてボーナス的に出来高をつけるという球団もあれば、基本的な統一契約書の年俸は抑えてそれを補うために出来高を加えるという球団もあります」
選手が所属球団を選べず、移籍の自由もほぼない以上、12球団で年俸の決め方に違いが出すぎるのは不公平だ。それが選手会の主張である。
雇う側の球団と、特殊技能を提供する側の選手に、それぞれの言い分があるのは当然だろう。問題は、その着地点をどう見つけるのか。その一案が、サラリーキャップ制度の導入だ。
加えて選手会が問題視しているのは、球団間で広がる“格差”だ。12球団ごとに支配下登録選手の平均年俸(2020年)を比べると、その差は歴然としている(データは『2020プロ野球写真&選手名鑑』開幕前のデータより)。
【2020球団別平均年俸】
ソフトバンク:9878万円
巨人:6632万円
楽天:5457万円
阪神:4712万円
広島:4603万円
DeNA:4598万円
オリックス:4397万円
日本ハム:4311万円
西武:4052万円
ヤクルト:3987万円
中日:3752万円
ロッテ:3751万円
昨年のパ・リーグで上位を占めたソフトバンクとロッテだが、待遇面では雲泥の開きがある。こうした現状について、森事務局長は問題点を指摘する。
「選手たちは入団する時に球団を選ぶことはできないし、移籍を自由にできないことを考えると、各球団の格差が出すぎるのはどうなのかなと思っています。同じような野球をやっていて、同じくらい成績を出しても、自分がいる球団によって(待遇面で)大きな違いが出ている。球団に言わせたら、『選手会事務局が年俸調査しているのは統一契約書の範囲(=固定年俸)で、さらに出来高も加わっている』という言い分もあるかもしれません。それにしても、格差はあると思います」
ちなみに出来高は球団や選手ごとに大きく異なる。項目はもちろん、考え方にも幅があると森事務局長が説明する。
「統一契約書に書く金額(=固定年俸)はしっかり上げてボーナス的に出来高をつけるという球団もあれば、基本的な統一契約書の年俸は抑えてそれを補うために出来高を加えるという球団もあります」
選手が所属球団を選べず、移籍の自由もほぼない以上、12球団で年俸の決め方に違いが出すぎるのは不公平だ。それが選手会の主張である。
雇う側の球団と、特殊技能を提供する側の選手に、それぞれの言い分があるのは当然だろう。問題は、その着地点をどう見つけるのか。その一案が、サラリーキャップ制度の導入だ。