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プロ野球

【セ・リーグCSファイナル展望】阪神の勝機は”ブルペン勝負”のみ。序盤の攻防が勝敗を分ける

氏原英明

2019.10.09

 打線の方では巨人戦に強い福留孝介の前にいかに走者を出すかだ。
 1番の近本光司ばかりが注目選手に挙げられるが、2番・北條史也が打線の着火剤として調子がいい。近本が出れば、北條が確実に送るという作戦を、CS1ファーストステージでは見せてきたが、ここでは北條のバットにいかに期待するかという作戦に切り替えるべきだろう。

 特に、初戦は望月が先発し、序盤の趨勢が重要視されるはずだ。彼を楽にさせるためにも、初回から2点以上を狙う攻撃が必要かもしれない。
 
  一方、巨人のポイントは、その序盤で、阪神の狙いをいかに打ち破るかだ。
 1イニングだけで試合は決着しないとはいえ、初回からの攻撃が大きな意味を持ってくる。相手先発の望月とは今季1度の対戦でしっかりと打っているが、1回から持ち前の打線を見せつけることができれば、シリーズ自体を優位に運ぶことができるはずだ。

 僅少差に持ち込むことで勝利を見出そうとするのが阪神。巨人はその狙いをどう打ち破っていくか。そういう戦いだ。阪神は少ない得点さで勝負する展開を作って、初めて勝負になる。

 “ブルペン勝負”
 それが阪神の狙いだ。
 お互いの実力差が大きく離れている中で、阪神が唯一見いだせる勝ち方だ。

 序盤3回。いや、1回の攻防。ややもすると、1番・亀井との対決。

 試合開始から目が離せない。

文●氏原英明(ベースボールジャーナリスト)

【著者プロフィール】
うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『スラッガー』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。近著に『甲子園という病』(新潮社)、『メジャーをかなえた雄星ノート』(文藝春秋社)では監修を務めた。

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