野手では、菊田拡和(常総学院高)と紅林弘太郎(駿河総合高)の二人が双璧だ。菊田は“常総のバレンティン”の異名をとるスラッガーで、魅力はとにかくその飛距離。当たった瞬間にホームランと分かる弾道も多く、この夏の茨城大会でも4試合で2ホームランを放っている。しかしタイミングのとり方が淡泊で、緩急への対応には脆さがある。このあたりをどこまで改善できると見るかがプロ側の評価の分かれ道となりそうだ。
文●西尾典文
【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる。ドラフト、アマチュア野球情報サイト「PABBlab」を今年8月にリリースして多くの選手やデータを発信している。
紅林は186cmの大型ショート。菊田ほどではないものの、長いリーチを生かした豪快なスウィングで長打力は申し分ない。しかし、こちらも緩いボールを呼び込むことができず、確実性には課題がある。遊撃守備では強肩を発揮しているものの、フットワークはまだまだという印象だ。ただ、二人とも貴重な右の大砲候補であることは間違いない。今後の野球界全体を考えても、何としてもプロでモノにしてもらいたい素材である。文●西尾典文
【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる。ドラフト、アマチュア野球情報サイト「PABBlab」を今年8月にリリースして多くの選手やデータを発信している。