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プロ野球

吉田正尚はさすがのクオリティ。本塁打王の“ラオウ”は意外な部門でもNo.1に【表彰されざる男たち:パ・リーグ野手編】

藤原彬

2021.12.17

■得点圏打率
1.吉田正尚(オリックス) .400
2.島内宏明(楽天) .328
3.レアード(ロッテ) .323

 首位打者の吉田は得点圏で「4割打者」となり、OPS1.158もリーグベストの頼もしさ。島内は打率.257と例年の水準ではなかったが、チャンスでは勝負強さを発揮して打点王獲得と4番の役割を果たした。レアードは得点圏での本塁打がリーグ最多の10本。規定打席未満ではあるが、愛斗(西武)は得点圏で打率.323と1割以上も上昇。

■内野安打
1.源田壮亮(西武) 25本
2.荻野貴司(ロッテ) 24本
3.中村晃(ソフトバンク) 19本
3.三森大貴(ソフトバンク) 19本

 2年連続で源田が1位。プロ入りから5年連続2割7分台の打率と同様に、内野安打も連続20本台をキープしている(1位3回、2位2回)。荻野は足の衰えを認めながらも自己最多の24本を稼ぎ、初の盗塁王へとつなげた。三森は82安打のうち内野安打が19本で、ソフトバンクの選手は10位以内(11本以上)に5人がランクイン。
 
■盗塁成功率(10盗塁以上)
1.牧原大成(ソフトバンク) 93.3%
2.岡大海(ロッテ) 91.7%
3.和田康士朗(ロッテ) 82.8%

 牧原は14盗塁、岡は11盗塁に対して失敗わずか1の精度で次塁を陥れた。昨季も2位だった和田は2年連続80%超えを維持して、史上最少24打席のみの盗塁王に。ちなみにタイトルを分け合った源田壮亮(西武)は72.7%、荻野貴司(ロッテ)と西川遥輝(日本ハム)は68.6%で成功率がそれほど上がらず、レースは混戦を極めた。

■補殺(外野手)
1.杉本裕太郎(オリックス)    11
2.マーティン(ロッテ) 9
3.辰己涼介(楽天) 8

 杉本は持ち前の打力を開花させただけではなく、かつてメジャー関係者の目にも止まった肩も披露。強肩自慢のマーティンは外野守備に就いたわずか87試合で、1位だった昨季(8)を上回る補殺を記録した。辰己はプロ入りから出場数に比例するように補殺も6→5→8と変動し、フル出場できればリーグ1位も狙えそう。

■盗塁阻止率(捕手)
1.甲斐拓也(ソフトバンク)    .452
2.伏見寅威(オリックス) .415
3.太田光(楽天) .379

 3年ぶりに甲斐が1位へ返り咲き。過去2年は.350以下だったが、今季は自己ベストを更新した。昨季から出番を増やした伏見は、盗塁阻止率も.296から上昇。昨季1位の太田は.333から数値を上げたが、上位2人には及ばなかった。シーズン途中にロッテへ移った加藤匠馬は強肩自慢のはずが盗塁阻止率.083に終わった。
 

文●藤原彬

著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。ツイッターIDは@Struggler_AKIRA。

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