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MLB

「8年前の再現」へ。“崖っぷち”・秋山翔吾が取り組む「3つのイメチェン」

岩国誠

2022.01.15

過去2年間は本塁打ゼロ。今まで取り組まなかった改革が大きな一歩につながるだろうか。(C)Getty Images

過去2年間は本塁打ゼロ。今まで取り組まなかった改革が大きな一歩につながるだろうか。(C)Getty Images

 次は打席でのステップ。打ちにいく時に踏み出す右足の幅を昨年より狭め、より力強く踏み出す意識で、ティー打撃やマシン打撃を行っている。ステップ幅を狭くすることで身体の回転力が増し、スウィングスピードも上がることを期待している

「ボールを力強く叩くことに特化して考えた時、ステップ幅を狭めてみるのが良いと思ってやっています。いかに強い衝撃をボールに与えられるのか。そのスイッチが右足の動きだと今は考えているので、この形になっています。足の上げ方を変えたことで、今までも若干変わったことはありましたが、ここまで極端に変えたことは今までなかったです」

 そして体重増。これまではパフォーマンスへの影響を考慮し、体型をあえて変化させてこなかった。しかし、強い打球を遠くへ飛ばすパワーを生み出すため、初めて増量を決断。特定の部位を大きくするのではなく、身体全体の筋肉量を増やし、現在は2~3キロほど体重を増やした。

「お尻や太ももなど、見た目からして変わったなと思われる場所には(筋肉が)ついて欲しいというのはありますが、ただ大きくなればいいというものではない。身体が大きくなっても、スウィングスピードが落ちてしまうなら絞った方がいい。自分は今まで、体重を増やすことはしてこなかったので、結果として強い打球が出るようになればいいと思っています」
 
 思えばプロ入り4年目の2014年オフ、「今のままではこの先がない」と大きく打撃を見つめ直し、長打を捨ててヒット狙いの打撃フォームを模索。そして15年のシーズン最多安打記録更新へとつながった。

「あの時の状況に近いんじゃないですかね。(当時は)レギュラーを取れなかったら、結果が出なかったら、『この先、野球ができなくなる』と思いましたから。あれから8年経ちましたけど、そういうところまできているなっていう感覚はありますから、変化をしていくのは、必然的なタイミングなのかなと思います」

 日本屈指の安打製造機が、メジャー生き残りをかけて挑む『3つのイメージチェンジ』。秋山翔吾の新たなチャレンジが信じる未来へつながることを期待したい。

取材・文●岩国誠

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