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プロ野球

フランコ、ミッチェル、マック…ストライキの影響で大物メジャーリーガーが続々来日した95年。今年も同じことが起きる?<SLUGGER>

筒居一孝(SLUGGER編集部)

2022.02.22

 バレンタインの伝手で入団した大物メジャーリーガーはもう一人いた。MLB通算183本塁打のピート・インカビリアだ。オクラホマ州大時代に年間48本塁打&143打点のリーグ記録を樹立。86年にはマイナーを飛び越え、レンジャーズでいきなりメジャーデビュー、1年目から30本塁打を放った超エリートだった。だが、日本では環境の違いになじめず打率1割台と低迷し、ミッチェルとは違う意味で期待を裏切った。

 巨人は4億の高額年俸でシェーン・マックを獲得した。走攻守三拍子そろった総合力の高さが魅力の外野手で、来日前年には81試合で15本塁打、OPS.966を記録。当時まだ30歳の若さで、ストライキがなければ絶対に日本には来ないような大物だった。巨人には2年間在籍し、両年とも規定打席に到達して20本塁打をクリア。97年にはメジャーに復帰すると60試合ながら打率.315をマークするなど、実力の高さを改めて証明した。
 
 当時は巨人と並ぶ大物志向だった西武は、ホワイトソックスのレギュラーだったダリン・ジャクソンを獲得。こちらは強肩強打が持ち味の右翼手で、パドレス時代の91年に21本塁打、翌92年にはリーグ最多の18捕殺。来日前年には自身初の打率3割をクリアしていた。日本でも95年に20本塁打&10捕殺と持ち味を遺憾なく発揮し、俊足も生かして1番打者も務めた。

 今オフはすでにフレディ・ガルビスやタイラー・チャットウッド(ともにソフトバンク)、グレゴリー・ポランコ(巨人)ら、すでに来日が決まっている大物助っ人も複数いる。だが、アメリカでは現時点で実に300人以上の選手がフリーエージェントの状態で放置され、所属球団が決まらないまま。ロックアウトが妥結した後、日本に働き口を求め、さらなる大物が今後来日してくる可能性は十分ある。その意味で、日本のファンにとってはむしろ「ロックアウト後」が要注目かもしれない。

構成●SLUGGER編集部

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