ただ、本当に「効果的な補強だったか」と言われると、疑問符もつく。
まずはシンダーガードだ。健康ならエースの器であることは疑いようがないが、トミー・ジョン手術の影響でこの2年間はわずか2.0イニングしか投げていない。しかも、クオリファイング・オファー(QO)物件だったため、ドラフト指名権を献上しての獲得だった。2年目のオプションもついておらず、活躍したとしても1年で去ってしまう可能性もある。
同じくメッツからFAとなったマーカス・ストローマンは3年7100万ドルでカブスと契約したが、年平均にすればシンダーガードと大して変わらない。昨季は一人も規定投球回をクリアできず、100イニングを超えたのも大谷だけというエンジェルスにとっては、シンダーガードよりもストローマンの方がフィットしていたのではないか。
ローレンゼンも、シンダーガードとは別の意味でリスクが高い。メジャー1年目の15年に21先発したが、その後はほぼリリーフに専念。しかも、過去2年は45試合で防御率4.88に終わっている30歳の右腕が、先発でどれだけの結果を残せるのか。
イグレシアスとの再契約も同じだ。確かに昨季は34セーブ、防御率2.57と素晴らしい成績を残したが、すでに32歳。しかも、契約内容を見ると、22年が年俸1000万ドルで、23~25年が1600万ドル。つまり、加齢でパフォーマンスが落ちる可能性が高い時期に年俸が上昇するということだ。
大谷がFAとなり、どのチームでプレーするにせよ、24年は新契約1年目になる。だが、エンジェルスは現時点ですでに、24年にマイク・トラウトやアンソニー・レンドーン、ライセル・イグレシアスのベテラン3人の年俸で計9000万ドルもの大金を投じることが確定している。 ここに大谷の新契約が乗ると、4人で1億2000万ドルを超える可能性が高い。オーナーのアート・モレノは積極補強を認める一方、「ぜいたく税ラインは超えない」方針を堅持してきた(過去、エンジェルスがぜいたく税を払ったのは04年の一度しかない)。この方針を今後も維持するなら、大谷との再契約は現時点ですでにハードルが高くなっている。
まずはシンダーガードだ。健康ならエースの器であることは疑いようがないが、トミー・ジョン手術の影響でこの2年間はわずか2.0イニングしか投げていない。しかも、クオリファイング・オファー(QO)物件だったため、ドラフト指名権を献上しての獲得だった。2年目のオプションもついておらず、活躍したとしても1年で去ってしまう可能性もある。
同じくメッツからFAとなったマーカス・ストローマンは3年7100万ドルでカブスと契約したが、年平均にすればシンダーガードと大して変わらない。昨季は一人も規定投球回をクリアできず、100イニングを超えたのも大谷だけというエンジェルスにとっては、シンダーガードよりもストローマンの方がフィットしていたのではないか。
ローレンゼンも、シンダーガードとは別の意味でリスクが高い。メジャー1年目の15年に21先発したが、その後はほぼリリーフに専念。しかも、過去2年は45試合で防御率4.88に終わっている30歳の右腕が、先発でどれだけの結果を残せるのか。
イグレシアスとの再契約も同じだ。確かに昨季は34セーブ、防御率2.57と素晴らしい成績を残したが、すでに32歳。しかも、契約内容を見ると、22年が年俸1000万ドルで、23~25年が1600万ドル。つまり、加齢でパフォーマンスが落ちる可能性が高い時期に年俸が上昇するということだ。
大谷がFAとなり、どのチームでプレーするにせよ、24年は新契約1年目になる。だが、エンジェルスは現時点ですでに、24年にマイク・トラウトやアンソニー・レンドーン、ライセル・イグレシアスのベテラン3人の年俸で計9000万ドルもの大金を投じることが確定している。 ここに大谷の新契約が乗ると、4人で1億2000万ドルを超える可能性が高い。オーナーのアート・モレノは積極補強を認める一方、「ぜいたく税ラインは超えない」方針を堅持してきた(過去、エンジェルスがぜいたく税を払ったのは04年の一度しかない)。この方針を今後も維持するなら、大谷との再契約は現時点ですでにハードルが高くなっている。