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侍ジャパン

プレミア12連覇に挑む韓国の本気度。国内の野球人気は下落気味だが日韓戦になれば…

室井昌也

2019.11.11

 では、この大会への韓国国内の盛り上がりは? というと「これから」だ。今年の韓国KBOリーグの総観客動員数は4年ぶりに800万人台から700万人台にダウン(約728万人/1試合平均10,119人)。この20年間では初の2年連続の減少となった。

 北京五輪、そして翌09年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)での代表チームの躍進で観客数が若者を中心に右肩上がりを続けた頃と比べると、今の韓国の野球人気は停滞期にある。

 ソウル・コチョクスカイドームでの開催となったオープニングラウンドでも、韓国の1、2戦目では客席の半分以上が空席。金曜夜の3戦目、キューバ戦のみ8割ほどの入りだった。
 
 場内はなかなかの熱気に包まれていたが、ただしそれは「国際大会」というよりも「オールスター戦」のノリだった。国家代表を応援する「テーハンミングク」(大韓民国)の掛け声はごくわずかで、女性を中心とした若い世代が選手別応援歌をはじめ各球団のテーマソングを熱唱していた。野球ファンは代表選手の戦いぶりに注目しているが、国全体の国際大会としての関心はまだまだだ。

 その背景の一つにプレミア12のテレビ中継がSBSの一社独占という点もある。それゆえに他の放送局のプレミア12の扱いは極めて小さい。しかし今後、台湾、オーストラリアとの五輪出場権争い、そして「韓日戦」が近づくと、どのメディアも報道合戦がヒートアップし、国民の関心が高まることが予想される。

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