ただ、本当の意味で注目してほしいのは打率や本塁打ではない。なぜなら、こうしたスタッツは選手の「勝利貢献度」を測るには不十分と考えられているからだ。当たり前だが、打撃だけで選手の価値は決まらない。イチローのように走塁や守備にも優れた選手の価値を、前述のような打撃指標だけで表すことはできない。
そうした旧来型指標の代わりに、現在ではWAR(Wins Above Replecement)を使うのが一般的になっている。WARでは、打撃・走塁・守備、さらには投球での貢献度もすべて合算して一つの数字で表現することができる。ポジションが異なる選手の比較も可能だ。WARを使えば投手と野手を同じテーブルの上で比較し、どちらに価値があるかを具体的な数字で検討することができるのだ。
また、そこで表現される数字自体も極めて理にかなったものだ。
野球の試合における最終目標は勝利を得ることである。選手はその最終目標を得るための手段として、打撃や走塁、守備、投球などのプレーを行う。しかし、そのプレー一つひとつが最終目標=勝利にどれほどの影響を与えるのかは未知数だった。そこで登場するのがセイバーメトリクスである。
セイバーメトリクスはそれらプレーが勝利にどれほどの影響を与えるのか、具体的に把握する手法を確立した。これにより、プレーを行った選手が最終目標である勝利にどれだけの影響を与えたかをダイレクトに計測できるようになったのだ。旧来の打率や防御率といった指標は、打撃や投球など勝利のための手段について評価しているに過ぎなかった。
しかしWARはその最終目標である勝利について直接アプローチし、評価することができる。この選手によって勝利がどれだけ増えるかという、野球というゲームにおける本質的な価値を直接示すことができるようになったのだ。
昨季の大谷翔平はこのWARの評価において、投手・野手の働きをあわせて8.1を記録した。最低限のコストで獲得できる選手が同じだけ出場した場合に比べ、チームの勝利を8.1勝分増やしたという評価だ。これは昨季のメジャー全体で1位。大谷のMVP獲得はWARの観点からいっても文句なしだった。
ちなみに、日本プロ野球についてもWARの算出は行われている。DELTA算出のWARで2021年トップだったのは山本由伸(オリックス)と鈴木の8.6。鈴木は日本プロ野球のトップ選手としてメジャーに挑戦するわけである。
そうした旧来型指標の代わりに、現在ではWAR(Wins Above Replecement)を使うのが一般的になっている。WARでは、打撃・走塁・守備、さらには投球での貢献度もすべて合算して一つの数字で表現することができる。ポジションが異なる選手の比較も可能だ。WARを使えば投手と野手を同じテーブルの上で比較し、どちらに価値があるかを具体的な数字で検討することができるのだ。
また、そこで表現される数字自体も極めて理にかなったものだ。
野球の試合における最終目標は勝利を得ることである。選手はその最終目標を得るための手段として、打撃や走塁、守備、投球などのプレーを行う。しかし、そのプレー一つひとつが最終目標=勝利にどれほどの影響を与えるのかは未知数だった。そこで登場するのがセイバーメトリクスである。
セイバーメトリクスはそれらプレーが勝利にどれほどの影響を与えるのか、具体的に把握する手法を確立した。これにより、プレーを行った選手が最終目標である勝利にどれだけの影響を与えたかをダイレクトに計測できるようになったのだ。旧来の打率や防御率といった指標は、打撃や投球など勝利のための手段について評価しているに過ぎなかった。
しかしWARはその最終目標である勝利について直接アプローチし、評価することができる。この選手によって勝利がどれだけ増えるかという、野球というゲームにおける本質的な価値を直接示すことができるようになったのだ。
昨季の大谷翔平はこのWARの評価において、投手・野手の働きをあわせて8.1を記録した。最低限のコストで獲得できる選手が同じだけ出場した場合に比べ、チームの勝利を8.1勝分増やしたという評価だ。これは昨季のメジャー全体で1位。大谷のMVP獲得はWARの観点からいっても文句なしだった。
ちなみに、日本プロ野球についてもWARの算出は行われている。DELTA算出のWARで2021年トップだったのは山本由伸(オリックス)と鈴木の8.6。鈴木は日本プロ野球のトップ選手としてメジャーに挑戦するわけである。