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MLB

鈴木誠也のメジャー1年目は「打率.287・29本塁打・WAR3.9」? MLBの成績予測システム“プロジェクション”を徹底解説!<SLUGGER>

DELTA

2022.04.05

成績予測もさまざまな結果が出ているが、ぜひとも、いい方向で期待を裏切ることをカブスファンも日本のファンも期待しているはずだ。(C)Getty Images

成績予測もさまざまな結果が出ているが、ぜひとも、いい方向で期待を裏切ることをカブスファンも日本のファンも期待しているはずだ。(C)Getty Images

 さて、プロジェクションに話を戻そう。選手の評価はWARで行われるべきであると解説した。実はプロジェクションではこのWARについても予測が行われている。

 鈴木はどの程度のWARを残すと予測されているのだろうか。これについても最も高く評価しているのはSteamerだ。

 Steamerは鈴木が今季WAR3.9を記録すると予測している。WARはリーグ平均レベルの選手が約2.0を記録すると想定されている指標だ。Steamerは鈴木がリーグ平均を大きく上回るレベルの働きを見せると予測しているようだ。具体的に昨季のメジャーで言えば、ノーラン・アレナード(カーディナルス)、ムーキー・ベッツ(ドジャース)に相当する数字だった。
 
 一方、『FanGraphs』掲載のシステムで、今回鈴木に対して最も悲観的なTHE BATはWAR1.6と、日本トップの選手にしては厳しい予測を出している。WARの評価で見てもかなり幅があるようだ。

 もちろん、鈴木が各種の予測を大きく外れる成績を残す可能性は十分にある。特にメジャー挑戦1年目だけに、各種システムも限られたデータの中で予測を行わざるをえなかったはずだ。加えて、新たな環境にどれだけ順応できるかといった要素は、さすがにプロジェクションも考慮しづらいところだろう。

 果たして、日本が誇る最強スラッガーはメジャーでどんな成績を残すのか。今から開幕が待ちきれない。

文●DELTA(@Deltagraphs/https://deltagraphs.co.jp/)

【著者プロフィール】
2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』の運営、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート5』(水曜社刊)が4月6日に発売。

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