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大学野球

次期ドラフト候補生が集う、大学野球の祭典「明治神宮大会」はこの選手に注目!

2019.11.14

 野手で最も注目度が高いのが牧秀悟(中央大/まき・しゅうご)だ。昨年まではショートだったが、今年からセカンドに転向して打撃も一気に開花。ホームランバッターではないが広角に長打を放つパンチ力があり、今年は春、秋のリーグ戦で合計18本の長打を放ち、二季連続でリーグトップの打点もマークした。貴重な強打のセカンドとしてプロからの注目度も高い。

 同じ内野手では元山飛雄(東北福祉大/もとやま・ひゆう)も三拍子揃ったショートとして注目されている。体つきは大学生にしては細身だが、軽快なフットワークと正確なスローイングは大学球界トップクラス。ミート力の高さと俊足でも目立つ存在だ。

 総合力に優れた牧と元山とは別タイプの、一芸に秀でた選手も揃っている。赤尾光祐(東海大北海道キャンパス/あかお・こうすけ)は右の大砲候補。たくましい体格を生かした抜群の飛距離は魅力にあふれている。五十幡亮汰(中央大/いそばた・りょうた)は足のスペシャリスト。そのスピードはプロに入っても間違いなくトップクラスで、外野から見せるスローイングも力強い。非力な印象は否めないが、打力も年々向上している。瀬戸西純(慶応大/せとにし・じゅん)はショートの守備名人。素早い動きながらも堅実さがあり、その巧みさには見ていてため息が漏れることも少なくない。リーグ戦の通算打率は2割台前半と打撃は課題だが、粘り強さと意外性は魅力だ。
 

今大会の優勝争いは慶応大、東海大、中央大、東北福祉大の4校が中心になりそうだが、今年のドラフトで3人が指名された大阪商業大や関東五連盟の第一代表である城西国際大なども総合力が高く、混戦模様という印象だ。今年のドラフトで指名された選手、来年のドラフト候補も多く出場しており、どこが勝ち進むにしてもハイレベルな優勝争いが期待できるだろう。

文●西尾典文

【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる。ドラフト、アマチュア野球情報サイト「PABBlab」を今年8月にリリースして多くの選手やデータを発信している。

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