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MLB

数々の迷エピソードに彩られた“愛すべき負け犬”【オカモト“MOBY”タクヤが語るカブス愛:前編】<SLUGGER>

オカモト“MOBY”タクヤ

2022.05.21

住宅地の中にそびえ立つリグリー・フィールド。かつては全試合デーゲームで行われていた。(C)Getty Images

住宅地の中にそびえ立つリグリー・フィールド。かつては全試合デーゲームで行われていた。(C)Getty Images

 あと、『マーフィーズ』というパブにも選手やコーチが来ることで有名で、去年シーズン途中で移籍してきたフランク・シュウィンデルという選手が、すでに活躍し始めていた8月下旬に初めて行った時には誰にも気づかれなかったのに、数日後にサヨナラヒットを打ってもう1回行ったらもみくちゃにされたらしいです(笑)。

――1988年まで、すべてデーゲームで行われていたというのもすごいですよね。

 やっぱり地元の人たちから言うと、平日のマチネの試合を見に行くのはシカゴ市民として重要なことだから、だったら学校休んで行きなさいってことを言うらしいです、未だに。

――『フェリスはある朝突然に』という映画でも、まさに主人公が高校をサボってリグリーに行きますからね。そういうのんびりムードと「愛すべき負け犬」というイメージがすっごくマッチしているというか。
 もう本当に、ただただ愛でてあげたい、っていう感じでしょうか。僕が実際に体験したのはバートマン事件でした。2003年のリーグ優勝決定シリーズ第6戦で、スティーブ・バートマンというカブスファンがファウルボールの捕球を妨害して、その後に大逆転されたっていう事件ですね。昔をたどっていけば1969年の「黒猫の呪い」(※)だったり、「ビリー・ゴートの呪い」(※)もあるし。

※「黒猫の呪い」:1969年、優勝を争うメッツと直接対決した試合で不吉の象徴と言われる黒猫がフィールドに現れ、チームは敗戦。優勝も逃したことから、「黒猫の呪い」と言われるようになった。

※「ビリー・ゴートの呪い」:1945年のワールドシリーズでヤギを連れたファンの入場を断り、恨みを買ったことから勝てなくなったという都市伝説

――MLBのライバル対決だとヤンキースとレッドソックス、ドジャースとジャイアンツが有名で、ここまではよく分かるんですが、カブスとカーディナルスって言われた時に最初は違和感があって。だって、カーディナルスは言ってみればMLBの出木杉くんじゃないですか。
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