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1000ドル奮発した16年ワールドシリーズ現地観戦の感動、そして鈴木誠也への期待【オカモト“MOBY”タクヤが語るカブス愛:後編】<SLUGGER>

オカモト“MOBY”タクヤ

2022.05.22

実に108年ぶりとなるワールドシリーズ優勝が決まった瞬間、シカゴの街は歓喜に包まれた。(C)Getty Images

実に108年ぶりとなるワールドシリーズ優勝が決まった瞬間、シカゴの街は歓喜に包まれた。(C)Getty Images

――その時点でワールドシリーズ出場を確信したわけですね。

 それで、ドジャースとのリーグ優勝決定シリーズに勝って、家で号泣しながらそのまま飛行機のチケットを速攻予約して。ただ、その時点では試合のチケットは絶対取れないと思いました。StubHubを見ても1500ドル超えがザラで。でも、とりあえず現地に行って、スポーツバーで観戦出来れば、雰囲気だけでも味わえれば良いやと思って、『マーフィーズ』に何とか入ればいいと店のHPを調べると、なんとバーですらチケットが売り切れていたんです。しかも200ドルとかで、「ええ!」って。飲み放題なのかもしれないけど、周辺のスポーツバーですら全然入れなかった。それで、南にひと駅ぐらい歩いたところに無料で入れるところがあって、そこで第4戦を見ました。

 ただ、第4戦に負けた瞬間にカブスファンの友人たちから連絡が来て「せっかくTOKYOから来ているんだし、お前絶対明日のチケット買った方がいい」って。1勝3敗になって、みんな諦めてチケットの値段が下がるからって。そうしたら実際、下がり始めたんですよ。結局、850ドルのチケットを買いました。手数料150ドルぐらい取られるから1000ドル、日本円で大体10万5千円。買う前に奥さんに「いいのかな?」っ相談したら、「あんたそれ、そこまでいって1000ドルのチケット買っても、別に破産するわけじゃないでしょ?なら観た方がいいに決まってんじゃん!」って。
――第5戦は確か、(アロルディス・)チャップマンが鬼のように投げまくった試合ですよね。

 そうそう。チャッピーが何と打席にも入りました(結果は三振)。2階席の最後方の吹きっさらしの席だったので、めちゃくちゃ寒かった。あまりの寒さにボクの分までホットチョコレートを買ってくれた、隣の席のアラバマ州から観に来た男性のことは一生忘れません!

――やっぱりレギュラーシーズンとワールドシリーズでは球場の雰囲気もかなり違うんじゃないですか?

 電車に乗ると、どの駅にも取材班がいて。片言の英語でインタビューを受けたりして。球場も、試合開始の何時間も前から開いてて。球場に入った時はまず安堵ですよね。「これで試合を見られる」っていう。あと、この試合はすごくいい雰囲気で。「どうせ負けて元々」みたいな。カブスの負け慣れが逆に良かったような。

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