もう一つ気になることがある。解任直後、マッドンは『ジ・アスレティック』のケン・ローゼンタールとのインタビューでこんなことを言っていた。
「私はアナリティクス(データ分析)が大好きだ。だが、無理強いされるのはごめんだ。(略)近頃は、フロントオフィスにあまりにも多くのことがコントロールされている」
トニー・ラルーサ(ホワイトソックス)ならともかく、マッドンの口からこのようなコメントが出たのは正直驚きだ。
現在のMLBではフロントオフィスが選手起用や戦略について基本方針を定るチームが多い。今や監督の主たる責務はフロント、選手両方と良好な関係を構築しながらチームをまとめることだ。デーブ・ロバーツ(ドジャース)やケビン・キャッシュ(レイズ)、アレックス・コーラ(レッドソックス)が評価されているのも、戦略家だからというよりはそうした面に優れているためだ。
そう考えると、時代がマッドンを追い去ってしまったと言ってもいいのかもしれない。
「もちろん、私はまた監督をしたい。とても得意だからね」
ローゼンタールとのインタビューで、マッドンは最後にそう語っていた。68歳の“元名将”に、再びメジャーリーグで指揮を執るチャンスはめぐってくるだろうか。
文●久保田市郎(SLUGGER編集長)
「私はアナリティクス(データ分析)が大好きだ。だが、無理強いされるのはごめんだ。(略)近頃は、フロントオフィスにあまりにも多くのことがコントロールされている」
トニー・ラルーサ(ホワイトソックス)ならともかく、マッドンの口からこのようなコメントが出たのは正直驚きだ。
現在のMLBではフロントオフィスが選手起用や戦略について基本方針を定るチームが多い。今や監督の主たる責務はフロント、選手両方と良好な関係を構築しながらチームをまとめることだ。デーブ・ロバーツ(ドジャース)やケビン・キャッシュ(レイズ)、アレックス・コーラ(レッドソックス)が評価されているのも、戦略家だからというよりはそうした面に優れているためだ。
そう考えると、時代がマッドンを追い去ってしまったと言ってもいいのかもしれない。
「もちろん、私はまた監督をしたい。とても得意だからね」
ローゼンタールとのインタビューで、マッドンは最後にそう語っていた。68歳の“元名将”に、再びメジャーリーグで指揮を執るチャンスはめぐってくるだろうか。
文●久保田市郎(SLUGGER編集長)
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