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プロ野球

ヤクルト石川雅規さらなる進化へ――200勝を目指す42歳が“令和のハイテク”を駆使するワケ

長谷川晶一

2022.06.21

少しでもピッチングを良くするために、最新のアイテムを貪欲に採り入れる石川。200勝達成を目指す。写真:徳原隆元

少しでもピッチングを良くするために、最新のアイテムを貪欲に採り入れる石川。200勝達成を目指す。写真:徳原隆元

 さらに、「疲れ気味なので早めの就寝を」「前日の疲労が回復していないので、今日はあまり無理をしないで」などの適切なアドバイスも参考になる。石川が笑った。

「そうなんです。このリングをはめてからは、“点数を良くするために今日は早めに寝よう”とか、“今日はお酒は控えようか”とか、ときどきオーラリングに生活を支配されているような感覚になりますよ(笑)」

 このリングに加えて、大谷翔平も愛用しているという「ゲームレディ」という最新ケアアイテムも導入している。これは、患部を圧迫しながらアイシングするギアで、圧迫から解放された後には血流がよくなり、疲労度もかなり軽減するという。自宅寝室でのマットレスも自身に合うものを利用している。

「少しでもピッチングがよくなるためならば、最新のアイテムを貪欲に採り入れて積極的に活用することはとても大切だと思います。気持ちのスタミナと身体のスタミナのコンディションが一致しないと、一軍のマウンドには立てないと思います。それさえうまくできれば、もっともっと結果はついてくると思っています」
 
 かつて、自身のことを「昭和の根性野球も平成の科学トレーニングも両方知っているのは強みだと思う」と石川は語っていた。そこに「令和のハイテク」も加わることで、石川はさらなる地平を切り拓こうとしている。その貪欲な向上心がある限り、さらに記録ラッシュを迎えることだろう。そして、その先には待望の「200勝達成」という大目標が控えている。プロ21年目を迎えてもなお、石川雅規はさらなる進化をやめようとはしない――。

取材・文●長谷川晶一

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