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プロ野球

盗塁王へ向けてばく進中!ロッテの韋駄天・高部瑛斗に3年目のブレイクをもたらした「変化」とは<SLUGGER>

村岡範子

2022.06.24

 どのコースのボールにも安定して数字を残す一方、いわゆる「悪球打ち」も多く、特に高めのボール球に強さを発揮している。
「意識はしてないですけど、去年までは高めは打ててなかったので、考え方や打ち方が良くなってきた証拠なんじゃないかなぁと思います。フォアボールも取りたいですけど、ギリギリの球をストライクと言われて三振したりも今までは結構あったので、それだったら振りにいって、アウトになった方がいい。フォアボールがあるから振らないのは僕の中では後手な感じがしたので」
 ここにも意識の変化があった。

 そして、何といっても光るのが盗塁だ。22盗塁は12球団最多。昨季はイースタン・リーグで盗塁王に輝いたとはいえ、一軍定着1年目としては目を見張る数字だ。

「ここまで数字を伸ばせているということは、とても自信にもつながります。いろんな映像を見て、走塁コーチの方々にも支えられて増えているものなので、これから増やすにはもっと勉強して、根拠を持ってプレーしていかなくてはと思っているので、そこは満足せず追及していきたいなと」とさらなる盗塁量産に意欲を燃やしている。

 振り返ってみると、プロ最初の2年間は一進一退の連続だった。
 
 1年目は有鈎骨骨折で出遅れながら、9月にファーム月間MVPを受賞し、10月にコロナ集団感染の特例代替選手として一軍初昇格。しかし、その時は初ヒットの1安打だけで降格となった。

 当時を振り返り、「一軍と二軍の違いっていうのはあまりわからなかったですけど、立ってる自分の感じが違うなぁと思ってました。考え方が二軍の時と同じ通りにいかなかったりとか、結果を求めすぎて身体が違う感じになってしまったりとか、そういうのは感じました」と語る。

 2年目も一軍と二軍を行ったり来たりの日々だった。足りなかったものは何だったと思うかと尋ねると「その時は全部足りてないと思ってました。『今の感じではまだかなぁ、無理かなぁ』、っていう気持ちはありました。これならいけるっていうものがなかなか出来なかったので、上がってもすぐ下がってっていうのを繰り返してしまっていました」と話す。
 

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