ほとぼりが冷めた約1年後、オルソンは“普通”の状態に戻っており、改めて同じ左の強打者として大谷をどう捉えているのか訊いたことがある。
「打者・大谷」については、「どこからあのパワーが生まれるか分からない。左中間からセンター方向への打球が特に伸びるよね。間違いなく特別な選手だ」と、オルソンほどのパワーヒッターが目を丸くするほど、大谷の怪力に惚れ惚れしていた。
一方、答えたくないであろう「投手・大谷」についての言葉は短いものだった。しかし同時に、最大限の敬意がそこにあった。
「投手としてのオオタニは……」。オルソンは過去の対戦を振り返るように間を取ってこう続けた。「自分が今まで対戦した中でもかなり凄いレベルだった。99マイル(約160キロ)の4シームに、僕がこれまで見た中で最高のスプリッターを投げるよね」
あれから数年後、オルソンは「最高」「本物」と称賛してやまない大谷のスプリッターから見事な2ランを放って見せた。熱狂するホームのファンに対し、彼はいつも通りクールにダイヤモンドを一周していた。しかしその表情には、喜びと、確かな自信がたたずんでいた。
取材・文●SLUGGER編集部
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「打者・大谷」については、「どこからあのパワーが生まれるか分からない。左中間からセンター方向への打球が特に伸びるよね。間違いなく特別な選手だ」と、オルソンほどのパワーヒッターが目を丸くするほど、大谷の怪力に惚れ惚れしていた。
一方、答えたくないであろう「投手・大谷」についての言葉は短いものだった。しかし同時に、最大限の敬意がそこにあった。
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取材・文●SLUGGER編集部
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