▼7年ぶりのリーグ優勝をもたらした一打
(2006年10月10日 巨人×中日戦)
WBC優勝を成し遂げてドラゴンズに戻った福留は、レギュラーシーズンでも首位打者争いを独走するなど絶好調だった。福留に牽引された中日もペナントレースの先頭を走り、10月10日にはマジックナンバー1で東京ドームでの巨人戦を迎えた。
中日は4回に4番タイロン・ウッズの3ランで先制したが、目の前で胴上げされたくない巨人も食らいつき、7回に2者連続本塁打で同点に追いつく。そこからは両軍のリリーフ陣が踏ん張って、試合は延長戦に突入した。
そして迎えた12回表。8番からの攻撃だったが中日は安打を重ね、1死満塁の絶好機で福留に打席が回ってきた。ドラゴンズファンの声援が否が応にもヒートアップする中、落ち着いた表情で打席に入った福留は、カウント1-1からの3球目を綺麗にはじき返す。打球はピッチャー高橋尚成の左側からセンター前へと抜けていき、スコアボードに値千金の「1」を刻んだ。福留は一塁ベース上で堂々と右の拳を掲げた。
この直後、4番のタイロン・ウッズがグランドスラムを放って落合博満監督が人目もはばからずに涙を流したことは今も記憶に新しいが、記録上の決勝点は福留の一打だった。この裏、絶対的守護神・岩瀬仁紀が危なげなく巨人打線を0に抑えて、中日は7年ぶりのリーグ優勝。シーズンMVPには47本塁打&144打点で二冠のウッズではなく福留が選ばれた。
▼MLB屈指の守護神から一発。鮮烈なメジャーデビュー戦
(2008年3月31日 カブス×ブルワーズ戦)
日本球界で数々の実績を残した福留は07年オフにフリーエージェント(FA)となり、4年4800万ドルの大型契約でカブスへ入団する。前年に地区優勝を果たした人気球団であったため、シカゴのファンの福留への期待は否が応にも高まった。
3月31日、本拠地リグリー・フィールドでのブルワーズとの開幕戦で、福留は「5番ライト」で先発出場してメジャーデビューを果たした。緊張などまるでないかのように、福留はこの試合で打ちまくった。2回の初打席では初球を叩いてセンターへライナーを飛ばし、いきなりツーベースヒット。第2打席は四球を選ぶと、7回の第3打席ではまたもセンター返しでヒットを放ち、ブルワーズのエース右腕ベン・シーツをマウンドから引きずりおろした。
だが、それ以上に衝撃だったのが、0対3で迎えた9回だ。ブルワーズのマウンドには、03年にサイ・ヤング賞も受賞した最強クローザー、エリック・ガニエ。ガニエは2人のランナーを出し、無死一、二塁で福留を迎えた。このしびれる場面でも福留は落ち着いてボールを選び、3-1と打者有利のカウントに持ち込んだ。
5球目、福留はアウトコースの球を力強く叩くと、打球はライナーでまたもセンターへ。今度はスタンドへと飛び込んで、起死回生の同点3ランとなった。殊勲打にリグリー・フィールドの興奮は最高潮となり、ベンチに帰ってきた福留にカーテンコールが送られた。この年、福留はシーズン終盤に失速したもののファン投票でオールスターに選ばられるなどまずまずの成績を残して地区2連覇に貢献した。
(2006年10月10日 巨人×中日戦)
WBC優勝を成し遂げてドラゴンズに戻った福留は、レギュラーシーズンでも首位打者争いを独走するなど絶好調だった。福留に牽引された中日もペナントレースの先頭を走り、10月10日にはマジックナンバー1で東京ドームでの巨人戦を迎えた。
中日は4回に4番タイロン・ウッズの3ランで先制したが、目の前で胴上げされたくない巨人も食らいつき、7回に2者連続本塁打で同点に追いつく。そこからは両軍のリリーフ陣が踏ん張って、試合は延長戦に突入した。
そして迎えた12回表。8番からの攻撃だったが中日は安打を重ね、1死満塁の絶好機で福留に打席が回ってきた。ドラゴンズファンの声援が否が応にもヒートアップする中、落ち着いた表情で打席に入った福留は、カウント1-1からの3球目を綺麗にはじき返す。打球はピッチャー高橋尚成の左側からセンター前へと抜けていき、スコアボードに値千金の「1」を刻んだ。福留は一塁ベース上で堂々と右の拳を掲げた。
この直後、4番のタイロン・ウッズがグランドスラムを放って落合博満監督が人目もはばからずに涙を流したことは今も記憶に新しいが、記録上の決勝点は福留の一打だった。この裏、絶対的守護神・岩瀬仁紀が危なげなく巨人打線を0に抑えて、中日は7年ぶりのリーグ優勝。シーズンMVPには47本塁打&144打点で二冠のウッズではなく福留が選ばれた。
▼MLB屈指の守護神から一発。鮮烈なメジャーデビュー戦
(2008年3月31日 カブス×ブルワーズ戦)
日本球界で数々の実績を残した福留は07年オフにフリーエージェント(FA)となり、4年4800万ドルの大型契約でカブスへ入団する。前年に地区優勝を果たした人気球団であったため、シカゴのファンの福留への期待は否が応にも高まった。
3月31日、本拠地リグリー・フィールドでのブルワーズとの開幕戦で、福留は「5番ライト」で先発出場してメジャーデビューを果たした。緊張などまるでないかのように、福留はこの試合で打ちまくった。2回の初打席では初球を叩いてセンターへライナーを飛ばし、いきなりツーベースヒット。第2打席は四球を選ぶと、7回の第3打席ではまたもセンター返しでヒットを放ち、ブルワーズのエース右腕ベン・シーツをマウンドから引きずりおろした。
だが、それ以上に衝撃だったのが、0対3で迎えた9回だ。ブルワーズのマウンドには、03年にサイ・ヤング賞も受賞した最強クローザー、エリック・ガニエ。ガニエは2人のランナーを出し、無死一、二塁で福留を迎えた。このしびれる場面でも福留は落ち着いてボールを選び、3-1と打者有利のカウントに持ち込んだ。
5球目、福留はアウトコースの球を力強く叩くと、打球はライナーでまたもセンターへ。今度はスタンドへと飛び込んで、起死回生の同点3ランとなった。殊勲打にリグリー・フィールドの興奮は最高潮となり、ベンチに帰ってきた福留にカーテンコールが送られた。この年、福留はシーズン終盤に失速したもののファン投票でオールスターに選ばられるなどまずまずの成績を残して地区2連覇に貢献した。