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プロ野球

WBCで魅せた「生き返ったぞ」弾、メジャー最強守護神に浴びせた一打――勝負強さが際立った福留孝介の名場面5選<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2022.09.10

▼“伝統の一戦”での劇的サヨナラ弾
(2014年7月22日 阪神×巨人戦)


 アメリカで5年間過ごした福留は、13年から阪神へ入団して日本球界復帰を果たす。すでに30代後半を迎えていたが、年齢を重ねてその勝負強さには磨きがかかっていた。

 日本復帰2年目の7月22日、福留は甲子園で行なわれた巨人との「伝統の一戦」に「7番ライト」で先発出場した。試合は両軍の投手陣が好投し、2対2のまま延長戦に突入。その後も膠着状態が続き、12回裏2死、あと1アウトで引き分けという状況で福留に5回目の打席が回ってきた。
 
 巨人のマウンドは前年の最優秀中継ぎ投手で、この年はクローザーを務めていたスコット・マシソン。コンスタントに150キロを超えるストレートを投げ込む剛腕を相手にしても、福留は冷静だった。初球の155キロは見送ってボール。だが、2球目の152キロは逃さなかった。強振して引っ張った打球は、ライナーで右翼ポールに直撃。引き分け目前での劇的なサヨナラホームランに、阪神ナインは全員がホーム周辺に集結して福留を手荒に祝福した。

 なお、福留の「延長サヨナラ弾」はこの一打が通算3本目。これは史上最多の本数で、福留がいかに終盤の勝負どころに強かったかを表している。史上有数のクラッチヒッターにして、全盛時は走攻守すべてを兼ね備えた「5ツール・プレーヤー」でもあった福留。間違いなく、日本プロ野球史に残る名選手と言っていいだろう。

構成●SLUGGER編集部
 
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