実際、失策や併殺、進塁抑止でつく差は誤差レベルであることも少なくない。差がつきやすいのは圧倒的に守備範囲である。たた実は、UZRの設計には、どの要素を重視/軽視するという発想がない。なぜ守備範囲評価の比重が大きくなるのかといえば、併殺や進塁抑止に比べ、打球をアウトにできたかどうかが問われる機会が圧倒的に多いからである。
プロの、しかも一軍レベルとなると、失策の発生すらかなり稀である。結果として守備範囲によりつく差が大きくなっているのだ。
【3】1シーズンごとの数字のブレが大きすぎる
UZRで見ると、あるシーズンに優れた値を記録した選手が、翌年には大きく数字を落とすこともある。これについて疑問が呈されることも多いようだ。しかしよく考えてみれば、他の指標も同じことはよくある。
3割打者が翌年に2割5分まで数字を落とすようなことは野球において日常茶飯事だ。UZRのブレも、打率の変動範囲とほとんど変わりがない。
また、ブレが小さいから正確というわけではない点も強調しておきたい。
研究によると、守備力は打撃に比べて選手の身体的なコンディションが反映されやすいことが分かっている。下半身の故障は小さなものであっても、守備範囲に大きな影響をもたらす。故障を負った選手がそれ以降、UZRをどんどん低下させていく例は珍しくない。
一般的に報道はされていなくても、故障を抱えながらプレーしている選手も多いはずだ。ブレが大きい時は、選手がコンディションに問題を抱えている可能性も検討してみるべきだろう。
【4】数シーズンの数字を見ないと意味がない
【3】の影響のせいか、UZRは数シーズン見ないと意味がないと言われることもある。しかしUZRが表しているのは、平均に比べて防いだ失点数を示している。出場イニングが少なかろうと、それだけの失点を防ぐ貢献を見せたと考えられる。
ただ、それによって本人の能力が分かるかどうかはまた別の話だ。短いイニングでも貢献度を測ることはできる一方、選手の能力を測ろうとするならば、数シーズンのサンプルが必要だろう。ただこれも、打率など他の指標でも同様のことである。
【関連記事】中日のような貧打線でも送りバントは非効率。“堅実な戦術”の落とし穴をデータで解き明かす【野球の“常識”を疑え!第3回】<SLUGGER>
【動画】UZRもダントツ1位。源田壮亮の“たまらん”守備をチェック
プロの、しかも一軍レベルとなると、失策の発生すらかなり稀である。結果として守備範囲によりつく差が大きくなっているのだ。
【3】1シーズンごとの数字のブレが大きすぎる
UZRで見ると、あるシーズンに優れた値を記録した選手が、翌年には大きく数字を落とすこともある。これについて疑問が呈されることも多いようだ。しかしよく考えてみれば、他の指標も同じことはよくある。
3割打者が翌年に2割5分まで数字を落とすようなことは野球において日常茶飯事だ。UZRのブレも、打率の変動範囲とほとんど変わりがない。
また、ブレが小さいから正確というわけではない点も強調しておきたい。
研究によると、守備力は打撃に比べて選手の身体的なコンディションが反映されやすいことが分かっている。下半身の故障は小さなものであっても、守備範囲に大きな影響をもたらす。故障を負った選手がそれ以降、UZRをどんどん低下させていく例は珍しくない。
一般的に報道はされていなくても、故障を抱えながらプレーしている選手も多いはずだ。ブレが大きい時は、選手がコンディションに問題を抱えている可能性も検討してみるべきだろう。
【4】数シーズンの数字を見ないと意味がない
【3】の影響のせいか、UZRは数シーズン見ないと意味がないと言われることもある。しかしUZRが表しているのは、平均に比べて防いだ失点数を示している。出場イニングが少なかろうと、それだけの失点を防ぐ貢献を見せたと考えられる。
ただ、それによって本人の能力が分かるかどうかはまた別の話だ。短いイニングでも貢献度を測ることはできる一方、選手の能力を測ろうとするならば、数シーズンのサンプルが必要だろう。ただこれも、打率など他の指標でも同様のことである。
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