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プロ野球

FA“超目玉”の西武・森友哉を獲得すべき球団はここだ! ポジション、攻撃力、資金および熱意の3点から識者が徹底解説

出野哲也

2022.10.02

2019年には首位打者を獲得した森。豪快なスイングが持ち味だ。写真:滝川敏之

2019年には首位打者を獲得した森。豪快なスイングが持ち味だ。写真:滝川敏之

ソフトバンク(フィット△、可能性△)
ポジション△
攻撃力△
資金および熱意〇

 今季は攻守に精彩を欠いたとはいえ、甲斐拓也が不動の正捕手に変わりはない。後継候補として海野隆司、渡邉陸らも育ち始めている。森自身も、わざわざ甲斐とポジション争いをしようとは思わないのではないか。

オリックス(フィット〇、可能性○)
ポジション△
攻撃力〇
資金および熱意〇

 伏見寅威、若月健矢の併用で凌いでいて、森が入れば打撃面は大幅に向上する。伏見がFA権を行使するならなおさらだ。しかも森は元オリックスジュニアという縁もある。ポジション的には同じFAでも浅村を獲得して二塁を強化したいところだが、入団の可能性が高いのは森のほうだろう。

楽天(フィット〇、可能性〇)
ポジション〇
攻撃力〇
資金および熱意△

 太田光が今一つ伸びず、35歳の炭谷銀仁朗が先発マスクを被る機会が多い。西武時代と同じように、炭谷に代わって森が正捕手となる可能性もありそうだが、自軍のFAである浅村の引き留めが先決か。浅村が流出し、なおかつ森の行き先が決まっていなかった場合は参戦するかもしれない。

ロッテ(フィット×、可能性×)
ポジション×
攻撃力〇
資金および熱意×

 高卒新人の松川虎生が話題になり、佐藤都志也も盗塁阻止率でリーグトップ、打撃も低打率ながら8本塁打を放っている。チーム打率がリーグ最低レベルで攻撃力を上げたいのは山々だが、その手段は森ではなさそうだ。
 
日本ハム(フィット〇、可能性△)
ポジション〇
攻撃力◎
資金および熱意△

 長年捕手を固定できないでいるが、今季は宇佐見真吾が成長のあとを見せた。ただし現時点の実力は森のほうがずっと上で、年齢も宇佐見より若い。新球場移転を機にFA補強に動くのであれば、ターゲットの一人にはなるだろう。

西武(フィット◎、可能性〇)
ポジション◎
攻撃力〇
資金および熱意◎

 当然ながら森を一番必要としているチーム。柘植世那、古賀悠斗、牧野翔矢らの若手が森の故障中に起用されたものの、まだまだレギュラーとして起用するほどではない。全力を挙げて引き留めにかかるはずだ。

――◆―――◆――

 ポジション、攻撃力、資金および熱意の3要素ですべてで揃っているのは、やはり西武。条件面も含めて本人に不満がないのなら、残留するのが一番と言える。それに次ぐのがオリックスとDeNAで、阪神と日本ハム、状況次第では楽天もあり得るか。ソフトバンクと巨人は、資金力はあっても森を取りに行く必要性が薄い。西武以外なら、最も森の力を必要とするDeNAが有力と見る。

文●出野哲也

【著者プロフィール】
いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『プロ野球 埋もれたMVPを発掘する本』『メジャー・リーグ球団史』(いずれも言視舎)。

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