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プロ野球

【勝利貢献指標WARで振り返る2013~21ドラフト】12球団成功度ランキング1位は西武。最下位は意外にもあの強豪球団<SLUGGER>

出野哲也

2023.01.01

■5位
DeNA:113.3

▼通算WARベスト5
1位 今永昇太(15年1位) 23.6
2位 石田健大(14年2位) 15.6
3位 濱口遥大(16年1位) 13.5
4位 山﨑康晃(14年1位) 11.1
5位 大貫晋一(18年3位) 10.5

 大きく失敗した年がなく、毎年着実に成果を挙げている点が特徴。上位で即戦力の大学生投手を指名する戦略が功を奏し、14~18年は毎年WAR13.0以上を稼ぎ出した。一方、16年9位で指名した佐野恵太(5.9)が首位打者を獲得するほどの選手へ成長したのも会心のヒット。20年2位の牧秀悟もわずか2年でWAR8.3を記録する大成功だったが、高校生が思うように育っていない側面も。

■6位
ロッテ:107.1

▼通算WARベスト5
1位 石川歩(13年1位) 24.2
2位 中村奨吾(14年1位) 22.8
3位 二木康太(13年6位)    12.9
4位 佐々木朗希(19年1位) 8.4
5位 井上晴哉(13年5位) 7.9

 石川、井上、二木を指名した13年は総計WAR40.4、中村を1位指名した14年も26.7と成功したが、その後は停滞が続いた。平沢大河(15年/-1.1)、佐々木千隼(16年/2.3)、藤原恭大(18年/0.0)と競合指名で当たりくじを引いた選手が思うように育っていないのが響いた形だ。ただ、19年は1位の佐々木朗だけでなく、2位の佐藤都志也(1.5)、3位の高部瑛斗(3.4)も順調に成長しており、今後が楽しみだ。
 
■7位
巨人:92.6

▼通算WARベスト5
1位 岡本和真(14年1位) 15.4
2位 田口麗斗(13年3位) 14.0
3位 吉川尚輝(16年1位) 10.7
4位 戸郷翔征(18年6位) 10.4
5位 畠世周(16年2位) 6.9

 19、20年にリーグ連覇を達成しているが、当時の主力は坂本勇人や菅野智之のように今回の対象期間以前に入団した選手や、丸佳浩のように他球団から移籍してきた選手たちだった。岡本がリーグを代表するスラッガーへ成長した一方、15年の桜井俊貴(1.4)、17年の鍬原拓也(0.4)ら1位指名の投手が思うように成功していない。また、育成ドラフトで毎年大量の選手を指名しているが、こちらもソフトバンクと比べると成果が上がっているとは言い難い。

■8位
楽天:85.6

▼通算WARベスト5
1位 茂木栄五郎(15年3位) 22.7
2位 松井裕樹(13年1位) 19.1
3位 辰己涼介(18年1位) 9.8
4位 小深田大翔(19年1位) 6.0
5位 早川隆久(20年1位) 4.5

 13年に5球団による抽選を制して獲得した松井がクローザーに定着し、通算19.1と期待通りに成長した。ただ、安楽智大を1位指名した14年は総計WAR0.6、17年は1位指名した近藤弘樹が3年で戦力外となってトータルでも0.6と完全に外れ年に。15年も、3位指名の茂木が大成功した一方で、1位のオコエ瑠偉(0.1)と2位の吉持亮汰(0.2)が揃って期待を裏切った。育成指名に関しては巨人以上に成果が出ておらず、ドラフトでの戦力強化はあまりうまくいっていない。
 
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