■9位
中日:83.8
▼通算WARベスト5
1位 柳裕也(16年1位) 14.2
2位 京田陽太(16年2位) 10.6
3位 小笠原慎之介(15年1位) 9.4
4位 又吉克樹(13年2位) 8.7
5位 木下拓哉(15年3位) 7.8
15年(1位・小笠原、3位・木下、5位・阿部寿樹/7.7)が総計26.6で12球団中2位、翌16年(1位・柳、2位・京田)の28.6も3位と成功したが、その他の年が振るわない。特に14年は-1.2で、これは期間中で12球団最悪の数字。落合博満GMの方針で、徹底した即戦力ドラフトを展開したのが大失敗して「即戦力外ドラフト」と揶揄された。近年は一転して高校生重視のドラフトを展開し、石川昂弥(-1.6)を1位、岡林勇希(6.9)を5位で指名した19年、高橋宏斗(4.3)を1位、土田龍空(1.2)を3位で指名した20年は今後伸びてきそう。
■10位 日本ハム:80.6
▼通算WARベスト5
1位 加藤貴之(15年2位) 18.1
2位 有原航平(14年1位) 17.3
3位 伊藤大海(20年1位) 8.6
4位 上原健太(15年1位) 5.1
5位 石川直也(14年4位) 3.7
かつてはドラフト上手と言われた日本ハムだが、13~21年に限れば12球団中10位と振るわない。17年に7球団競合で獲得した清宮幸太郎は、昨季開花の兆しは見せたものの通算ではまだ-0.7にとどまっている。上原、堀瑞樹(16年1位/1.3)、吉田輝星(18年1位/-0.2)、河野竜生(19年1位/2.3)と、20年の伊藤を除いて1位指名した投手が柱になれていないのが痛い。
■11位
ソフトバンク:74.9
▼通算WARベスト5
1位 森唯斗(13年2位) 11.1
2位 石川柊太(13年育成1位) 10.5
3位 周東佑京(17年育成2位) 5.8
4位 栗原陵矢(14年2位) 5.7
5位 上林誠知(13年4位) 5.4
ソフトバンクがブービーの11位というのは衝撃的だが、個別に検討していくと納得だ。特に、5球団が競合した16年の田中正義(0.0)、17年の吉住晴斗(一軍出場がないまま引退)、19年の佐藤直樹(-0.1)と1位指名の外しっぷりが酷く、1位選手の9年間の合計WARは8.8でしかない。石川や周東のように育成から戦力になった選手はいるが、上位指名指名のマイナスがそのプラス分を上回っている状態だ。
■12位
ヤクルト:71.8
▼通算WARベスト5
1位 村上宗隆(17年1位) 23.1
2位 原樹理(15年1位) 11.7
3位 塩見泰隆(17年4位) 9.4
4位 高橋奎二(15年3位) 8.0
5位 秋吉亮(13年3位) 7.4
三冠王を獲得するなど、若くして球界最強スラッガーへのし上がった“村神様”がいながら、最下位は意外な印象も受ける。17年は村上に加えて4位の塩見も主力へ成長し、総計WAR35.4。1位で原、3位で高橋を指名した15年も19.1とまずまずだったが、それ以外の年は実は失敗が多い。特に14年は支配下指名7人中6人が入団5年以内に戦力外と、目もあてられない結果に終わった。
文●出野哲也
【著者プロフィール】
いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『メジャー・リーグ球団史』『プロ野球ドラフト総検証1965-』(いずれも言視舎)。
中日:83.8
▼通算WARベスト5
1位 柳裕也(16年1位) 14.2
2位 京田陽太(16年2位) 10.6
3位 小笠原慎之介(15年1位) 9.4
4位 又吉克樹(13年2位) 8.7
5位 木下拓哉(15年3位) 7.8
15年(1位・小笠原、3位・木下、5位・阿部寿樹/7.7)が総計26.6で12球団中2位、翌16年(1位・柳、2位・京田)の28.6も3位と成功したが、その他の年が振るわない。特に14年は-1.2で、これは期間中で12球団最悪の数字。落合博満GMの方針で、徹底した即戦力ドラフトを展開したのが大失敗して「即戦力外ドラフト」と揶揄された。近年は一転して高校生重視のドラフトを展開し、石川昂弥(-1.6)を1位、岡林勇希(6.9)を5位で指名した19年、高橋宏斗(4.3)を1位、土田龍空(1.2)を3位で指名した20年は今後伸びてきそう。
■10位 日本ハム:80.6
▼通算WARベスト5
1位 加藤貴之(15年2位) 18.1
2位 有原航平(14年1位) 17.3
3位 伊藤大海(20年1位) 8.6
4位 上原健太(15年1位) 5.1
5位 石川直也(14年4位) 3.7
かつてはドラフト上手と言われた日本ハムだが、13~21年に限れば12球団中10位と振るわない。17年に7球団競合で獲得した清宮幸太郎は、昨季開花の兆しは見せたものの通算ではまだ-0.7にとどまっている。上原、堀瑞樹(16年1位/1.3)、吉田輝星(18年1位/-0.2)、河野竜生(19年1位/2.3)と、20年の伊藤を除いて1位指名した投手が柱になれていないのが痛い。
■11位
ソフトバンク:74.9
▼通算WARベスト5
1位 森唯斗(13年2位) 11.1
2位 石川柊太(13年育成1位) 10.5
3位 周東佑京(17年育成2位) 5.8
4位 栗原陵矢(14年2位) 5.7
5位 上林誠知(13年4位) 5.4
ソフトバンクがブービーの11位というのは衝撃的だが、個別に検討していくと納得だ。特に、5球団が競合した16年の田中正義(0.0)、17年の吉住晴斗(一軍出場がないまま引退)、19年の佐藤直樹(-0.1)と1位指名の外しっぷりが酷く、1位選手の9年間の合計WARは8.8でしかない。石川や周東のように育成から戦力になった選手はいるが、上位指名指名のマイナスがそのプラス分を上回っている状態だ。
■12位
ヤクルト:71.8
▼通算WARベスト5
1位 村上宗隆(17年1位) 23.1
2位 原樹理(15年1位) 11.7
3位 塩見泰隆(17年4位) 9.4
4位 高橋奎二(15年3位) 8.0
5位 秋吉亮(13年3位) 7.4
三冠王を獲得するなど、若くして球界最強スラッガーへのし上がった“村神様”がいながら、最下位は意外な印象も受ける。17年は村上に加えて4位の塩見も主力へ成長し、総計WAR35.4。1位で原、3位で高橋を指名した15年も19.1とまずまずだったが、それ以外の年は実は失敗が多い。特に14年は支配下指名7人中6人が入団5年以内に戦力外と、目もあてられない結果に終わった。
文●出野哲也
【著者プロフィール】
いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『メジャー・リーグ球団史』『プロ野球ドラフト総検証1965-』(いずれも言視舎)。
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