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プロ野球

これからプロの世界で戦うために――。ライオンズのルーキーたちが新人合同自主トレで見出した「現在地」<SLUGGER>

岩国誠

2023.01.10

 この自主トレでは身体づくりを意識しているというドラフト3位・野田海人捕手(九州国際大学附属高)は、身体の強化以外の部分にも大切なことがあると教わった。

「怪我だけはしないようにというところで、そのためには練習前と練習後のストレッチが一番大事になってくると言われました。トレーニング内容も高校時代と比べたら、量も質も違ってくると思います。キャッチャーなので、この先メニューもきつくなってくることは覚悟していますが、ストレッチは大事にしていこうと思います」

 その野田と、寮では常に一緒にいるというドラフト5位・山田陽翔(近江高)は、早くも多くの気づきを得ていた。

「まずは怪我をしないことですが、この期間は練習に身体を馴染ませることが大事だと思っています。ウォーミングアップが自分で考えていた内容とは違っていて、身体と相談しながらできるものだったので、しっかり汗を流すことができました。

 今日は体幹トレーニングもやりましたが(S&C担当)スタッフから『体幹というのは、鍛えることはもちろんだけど、自分のコンディション、自分の体の状態を確認するためにもやるもの』と教わりました」
 
 その言葉から感じるのは、練習への意識の高さだ。特に目に止まったのがキャッチボールだ。踏み出す左足を必ず軸足とクロスしてから、相手を努めた野田のミット目掛けて、1球づつ丁寧に投げている印象を受けた。

「(足をクロスするのは)高校の時からです。しっかり軸足に(体重が)乗ることと、そこからリズムよく投げることを意識してやっています。徐々に上げていきますが初日いうことで、まずはしっかりボールを投げること。ボールも(高校時代とは)少し変わっていると思うので、少しづつ慣れるところから始めたいと思います」

 埼玉西武ライオンズの将来を背負って立つ高卒ルーキートリオ。これから多くのことを吸収し、成長していく姿が今から楽しみだ。

取材・文●岩国誠

岩国誠(いわくにまこと):1973年3月26日生まれ。32歳でプロ野球を取り扱うスポーツ情報番組のADとしてテレビ業界入り。Webコンテンツ制作会社を経て、フリーランスに転身。それを機に、フリーライターとしての活動を始め、現在も映像ディレクターとwebライターの二刀流でNPBや独立リーグの取材を行っている。
 

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