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MLB

ヌートバー選出への“懐疑論”に覚える違和感。筒香嘉智とも比較された「攻守の貢献度」はMLBでも指折りなのに

THE DIGEST編集部

2023.01.31

「色んなことを形にしてくれる」とヌートバーを選んだ栗山監督。その選択は吉と出るだろうか。写真:鈴木颯太朗

「色んなことを形にしてくれる」とヌートバーを選んだ栗山監督。その選択は吉と出るだろうか。写真:鈴木颯太朗

 さらに栗山監督が1月26日の代表メンバー発表会見で「肩の強さ、がむしゃらさ、一球一球、一生懸命プレーしてくれる」と評したように、ヌートバーの強肩ぶりはMLBでも屈指だ。

 MLBのあらゆる公式データをまとめているスタットキャストの算出した彼の肩の強さは、100をマックスとして「94」なのである。この数字から「抜けた肩の強さというわけではない」とは思えない。

 もちろん前述の指標だけで全てを推し量ることはできない。ただ、出塁率.340とMLB全体6位の四球率14.7%という数字も、「足を使い、みんなで動きながら得点できる形を目指す」という栗山監督のチームスタイルとマッチする。
 
 唯一、懸念材料があるとすれば、彼の本職が右翼手である部分か。WBCでは中堅手での起用が見込まれているが、守備範囲の広さを求められて負担が生じたときに、パフォーマンスに影響が出る可能性はないとは言い切れない。とはいえ、だ。攻守での貢献が見込める数字は十分に選出に値すると言える。

 ヌートバーをどう評するかは自由だ。しかし、メンバーとして正式に選出されたタイミングで、彼の能力に対する懐疑論を徒に煽る風潮はどうなのだろうか。問うにしても、なぜ選ばれたかを見定めたうえで、評するべきだろう。

 様々な異論が出てくるのも、WBCに対する世間の期待の高さの表れとも言える。しかし、栗山監督の決断を「やっぱり選出は間違っていた」と結論づけるのは、大会後でも遅くはないはずだ。

文●羽澄凜太郎(THE DIGEST編集部)

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