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トレバー・バウアーの投球哲学。なぜ彼は最新テクノロジーを駆使するのか【独占インタビュー】

スラッガー編集部

2019.12.05

メジャー7年目の昨季にリーグ2位の防御率2.21の好成績。積み重ねてきた努力がついに実った。(C)Getty Images

メジャー7年目の昨季にリーグ2位の防御率2.21の好成績。積み重ねてきた努力がついに実った。(C)Getty Images

――新しいテクノロジーについて、他の選手からアドバイスを求められることはどれくらいあるのかな? 6月には菊池雄星(マリナーズ)と話していたよね?

TB 彼はとても興味津々で、好奇心旺盛だった。見ていて感心したよ。そういう人間と話すのが大好きなんだ。ソーシャルメディアで僕に連絡してくる選手もいる。この2日間だけでも、3人の選手からメカニクスについて問い合わせが来た。そういうことをするのが大好きなんだ。僕のキャリアはすごく運が良かった。子供の頃から、正しい情報を入手して、それを広めようという人の近くにいることができたから。僕が今、この場にいられるのは、彼らがいろいろ教えてくれて、僕が物事を学ぶ間も近くにいてくれたからだ。だから僕は、仲間の選手だけじゃなくて、「次世代のトレバー・バウアー」にも正しい情報を伝えていくことに熱心なんだ。

――インディアンスは、君がドライブラインで学んだことを実践するのをサポートしてくれている?

TB 新しいアイデアを実践しようとすると必ず反発があるものさ。それは必ずしも悪いことじゃない。反発が起きてそのアイデアが疑われることで、何か問題がないか調べることができるからね。そうすれば、僕は相手から何かを学べるし、向こうも僕から何かを学べる。そうやって物事がうまくいくようになるんだ。
 インディアンスは新しいアイデアを試すことについて、とても前向きだ。もちろん、疑問や間違いがあれば正そうとする。それは必要なことだし、大事なことでもある。だけど、きちんと調べもしないですぐに新しいアイデアを門前払いするようなことはしない。過去5、6年の選手育成の結果を見たら、インディアンスがうまくやっていることが分かるはずさ。

――不振に苦しんでいる時は、球団は特に抵抗したりする?

TB インディアンスに来て最初の2年間、僕の成績はあまり良くなかった。耐久性はあったけど、数字はいまいちだった。だから、僕が言っていることはあまり信用されていなかったんだ。まだ大学生だった10年、11年頃から僕は高めに4シーム、低めにカーブを投げるべきだと言っていた。でも、ダイヤモンドバックスでメジャーに上がった時は、その考えを受け入れてもらえなかった。ダイヤモンドバックスだけじゃなくて、球界関係者やファン、コーチからバカにされたよ。

 でも、今の球界を見たら、ハイスピンの4シームを高めに、ハイスピンのカーブを低めに投げるスタイルが流行している。もちろん、流行り廃りはあるけどね。昔はスプリッターが流行って、その後でカッター、今は高めの速球が流行っている。そのうちバッターも高めの4シームで三振を取られなくなるだろう。適応して、高めの球を打てるようになる。そうしたら、別の球種がブームになるはずさ。
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