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プロ野球

「このままだったら本当に通用しない」ドラ1蛭間拓哉が開幕一軍落ちの危機感。松井監督から“打撃フォーム”を伝授!【西武】

岩国誠

2023.03.19

 ひとつの質問をきっかけにマンツーマンレッスンがスタート。蛭間と松井監督がディスカッションをしながら、時には蛭間の体に触れたり、実際に松井監督がバットを振るなど身振り手振りも交え、約30分間続いた。

 ここまでオープン戦8試合に出場し、22打数3安打。打率.136と結果を残せない試合が続いている蛭間。速球に対してタイミングが取れていないような打席も多かった。

「速い真っ直ぐに対応しようとしすぎて、手で打ちに行ってしまっていたんですが、しっかり割りを作った状態から打ちに行って、手が残っているくらいのイメージという話をしていただきました」

 マンツーマンレッスンを終えてから、最後に行なった打撃練習では、現状打破へ向け好感触を得たという。

「自分の場合は打ちに行けてなかったので、トップをしっかり作って、しっかり打ちに行く。それを言われて、最後に赤田コーチに投げてもらって打ったんですが、その時に新しい感覚というか、今までにないいい感覚だったので、これを実戦でどれだけできるかなっていうふうに思っています。きょうはいい1日になりました」
 
 予定されていたわけではなかった練習時間を、自分にとって有益な時間に変えた蛭間。その表情からも、確かな手応えを得た様子が伝わってきたが、開幕一軍への思いを尋ねられると、その表情がキュッと引き締まる。

「このままだったら本当に通用しないのは自分でもわかっています。何か変化しないと絶対結果は残せない。自分のなかでいろいろ挑戦して、とにかく自分は食らいついて毎日成長していきたいです。今日は本当にいい練習ができたので、これを今後に活かしていければと思います」

 守備の面でもプロの打球を体験しながら、学びの日々が続いているドラ1ルーキー・蛭間拓哉。雨の幕張で得た気づきを浮上のきっかけにつなげられるか。開幕まで残り2週間、今後のアピールに注目したい。

取材・文●岩国誠

【著者プロフィール】
岩国誠(いわくにまこと):1973年3月26日生まれ。32歳でプロ野球を取り扱うスポーツ情報番組のADとしてテレビ業界入り。Webコンテンツ制作会社を経て、フリーランスに転身。それを機に、フリーライターとしての活動を始め、現在も映像ディレクターとwebライターの二刀流でNPBや独立リーグの取材を行っている。

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