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プロ野球

6月4戦4勝!バウアーは日本球界を“支配"してしまうのか!?多様な意味でのコントロールの重要性【DeNA】

萩原孝弘

2023.06.29

バウアーはリーグ再開3戦目の阪神戦で先発登板。7回途中3失点で今季5勝目をマークした。写真:萩原孝弘

バウアーはリーグ再開3戦目の阪神戦で先発登板。7回途中3失点で今季5勝目をマークした。写真:萩原孝弘

 バウアー本人もカード初戦に今永昇太が1失点完投、続く東克樹は完封の流れを受けての登板に「ノーヒットノーランでもしなくてはいけない雰囲気」を感じていたと告白。プレッシャーののしかかるなか、自らが掲げていたテーマを「気持ちのコントロールがすごく重要」と明かしていた。

 続けて、「自分がいつも考えるようにしているのは、コントロールできることにフォーカスする。それはストライクを投げること、ストライクを先行させることだと思っているんです。大事なゲームこそ自分自身をコントロールすることが重要です」と説明した。

 ワールドシリーズ出場経験もある右腕は、ボールを『制御』することで優位なカウントに持ち込めば、「追い込んでからの被打率は通常1割8分程度」とのデータ通りのゲームプランを遂行できると理解。そのためには、同時に熱くなりがちなマインドの『制御』にも気を払う必要性があるとした。
 
 このピッチャー優位のカウント作りについて、1試合を除きバッテリーを組む伊藤光は当初、MLBでのピッチングスタイルを尊重。「ノーストライクは真ん中、1ストライク後はちょっと外、2ストライク後は端という感じでした。それじゃないと自分のピッチングフォームが崩れるというので」と本人の希望を受け入れていたが、各バッターは対応し、打ち込まれたことで組み立てを見直した。

 その結果、「1ストライク目からコースに投げてくれた。正直できるピッチャーなので。そこは変わりましたね」と証言。若いカウントから、しっかりと『制球』することも好投の理由のポイントとなった。

 6月下旬のデーゲーム、30度をゆうに超える環境下でも「天候はすごくいいなと感じました。球速がいつも以上に軽く出るようなイメージが有りました。今日は160キロも投げることができたのではと自分では感じました」との発言から、日本の夏も歓迎ムードだ。

 ボールと感情を『コントロール』することで、日本野球にアジャストしてきたサイ・ヤング右腕は、このまま日本球界をもコントロール(支配)してしまいそうな勢いを感じさせている。

取材・文●萩原孝弘

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