そんな吉田の印象が大きく変わったのは大学進学後だ。まず目に見えて変わったのがその体つきである。
入学直後の1年春のデータを見ると172cm、73kgとなっているが、4年時の数字は173cm、80kgまでアップしている。そして7kgという増えた体重以上に、上半身も下半身も年々大きさを増しており、それに比例するように打撃スタイルも強打者へと変わっていったのだ。
4年時に行なわれた大学日本代表の壮行試合では、プロの若手選抜チームで当時ルーキーだった高橋光成(西武)を完璧に攻略し、また高校日本代表との試合でも甲子園で2本のホームランを放っているが、この頃の打撃は良い意味で高校時代とは別人となっていた。元々振り出しの鋭さと、バットコントロールには定評があったところに、パワーがついてきたことで現在の吉田の原型が出来上がったと言えるだろう。
プロ入り直後は慢性的な腰の故障に苦しんだが、負担を小さくするためにスイング改造に取り組み、またフィジカル面でも更なるパワーアップを果たしている。そうやってステージを上がるごとに進化してきたことが、メジャーでの活躍にも繋がっているのは間違いない。
そしてこれまでのプレーぶりを見ても、メジャーで更にレベルアップも期待できるはずだ。今後も進化のスピードを緩めることなく、そのバットで本場アメリカのファンを驚かせるような打撃を見せ続けてくれることを期待したい。
文●西尾典文
【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間400試合以上を取材。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説も務め、noteでの「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも多くの選手やデータを発信している。
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【PHOTO】侍ジャパンの4番はメジャーでも奮闘! レッドソックスで躍動する吉田正尚を厳選ショットで紹介
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プロ入り直後は慢性的な腰の故障に苦しんだが、負担を小さくするためにスイング改造に取り組み、またフィジカル面でも更なるパワーアップを果たしている。そうやってステージを上がるごとに進化してきたことが、メジャーでの活躍にも繋がっているのは間違いない。
そしてこれまでのプレーぶりを見ても、メジャーで更にレベルアップも期待できるはずだ。今後も進化のスピードを緩めることなく、そのバットで本場アメリカのファンを驚かせるような打撃を見せ続けてくれることを期待したい。
文●西尾典文
【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間400試合以上を取材。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説も務め、noteでの「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも多くの選手やデータを発信している。
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