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MLB

【侍メジャーリーガー前半戦通信簿:投手】“投手・大谷”は「まずまずです」評価。千賀とダルビッシュは明暗分ける<SLUGGER>

藤原彬

2023.07.11

■ダルビッシュ有(パドレス)
【通信簿:がんばりましょう】
 30代後半の選手には異例の6年契約を手にして迎えたシーズンは、6月に日本人選手史上2人目のメジャー通算100勝へ到達したが、前半戦終了時点での防御率4.87は自己ワースト。5勝6敗と負け越し、好調の投手陣で期待されただけの存在感を発揮できていない。

 昨季は7球種のうち5つが被打率1割台以下だったが、今季は投球割合の少ないカーブとスプリッターのみ。ハードヒット率などはそこまで悪化していないが、昨季は1.71だった与四球率が2.96とコントロールに苦しんでいる。前半終了前にはウイルス性胃腸炎による体調不良で体重が約3.6kg落ちた点も懸念材料で、まずはリフレッシュして巻き返しを図りたい。
 
■藤浪晋太郎(アスレティックス)
【通信簿:がんばりましょう】
開幕から4登板でメジャーワーストの24失点に4連敗と壊滅的で、先発失格の烙印どころか「史上最悪の投手の一人」とも酷評された。与四球率6.09が示すように荒れに荒れてマイナー降格も経験し、依然として30投球回以上でワーストの防御率9.14に沈んでいる。

 だが、ブルペンへまわった後に微調整を加えたフォームで自己最速164キロを連発するなど、相手打者をねじ伏せる豪球も度々披露した。NPB時代にはそれほど投げなかった高めのゾーンもうまく活用し、時に2イニングをこなして、投手陣最多の5勝を挙げている。救援への配置転換後は被打率が約1割も改善し、6月以降は14登板で防御率3.00と持ち直して、6試合連続無失点で前半戦を終えた。一時は戦力外すら噂されたが、夏のトレード市場では掘り出し物に化ける可能性さえ囁かれ始めている。

文●藤原彬

 
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