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プロ野球

【セ6球団前半戦通信簿】首位ターンの阪神は「A」、まさかの下位低迷に苦しむヤクルトは「D」。2位に浮上した広島は...<SLUGGER>

藤原彬

2023.07.22

■ヤクルト
35勝46敗2分 勝率.432(5位)得失点差-23
評価:D

今季の村上宗隆の大不振は、皮肉にも三冠王を獲得した昨季の神懸かりぶりを際立たせた。守備でも前半戦だけで例年とほぼ同じ13失策を喫するなど、大いに苦しんでいる。同じく打線の要である山田哲人もつられるように低調で、定まらない一番打者がリーグワーストの出塁率.281では、うまく打線に火がつかない。出場機会を増やしている若手も、打撃ではまだ実力不足を露呈している。守備指標UZR19.7はリーグベストだが、それでも投手陣の防御率3.61はワーストだ。特に先発陣はリーグで唯一規定投球回到達者が皆無で、支配力のある投手の不在が浮き彫りにされている。

【前半戦MVP】田口麗斗
初めてクローザーを任されると、リーグ2位の21セーブにいずれも自己ベストの奪三振率10.80と被打率.216をマーク。オールスターではレインボーに染め上げた髪も話題を集めた。
■中日
34勝48敗2分 勝率.415(6位)得失点差-32
評価:D

OPS.625、244得点とともにリーグワーストの39本塁打は、一時期「大谷翔平(エンジェルス)一人の本数と同じ」とあおられるほどの体たらくだった。だが、細川成也が12本、石川昂弥も9本を記録し、積年の課題だった和製大砲がついに芽吹こうとしている。投手陣は大野雄大が左ヒジのクリーニング手術を受け、ジャリエル・ロドリゲスが亡命と開幕直後から誤算が相次いだ上に、リーグ最多の54失策と野手陣も足を引っ張ったが、リーグ2位の防御率2.92を維持した。CS進出の可能性はほとんど残されていないが、おぼろげながら将来のチームの骨格は見え始めている。

【前半戦MVP】細川成也
現役ドラフトで加入し“和製大砲不毛の地”と化していたチームの希望の光になった。リーグ2位の100三振と粗さは残しながら、同10位の打率.285を記録している。
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