過去2年のFA市場でレッズがムスタカス獲得に動かなかったのはチームが再建途上だったためでもある。今オフの契約は、いよいよ再建が終わりに近づき、勝利という収穫を得ようとする意気込みを窺わせる。4年6400万ドルは、ゲリット・コールがヤンキースと結んだ9年3億2400万ドルと比べればささやかな額だが、これでもFA選手と結んだ契約では球団史上最高額。レッズのムスタカスへの期待がうかがえる。
文●宇根夏樹
【著者プロフィール】
うね・なつき/1968年生まれ。三重県出身。『スラッガー』元編集長。現在はフリーライターとして『スラッガー』やYahoo! 個人ニュースなどに寄稿。著書に『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。
なお、これまで三塁を守ってきたムスタカスだが、新天地では二塁に入る。今季は初めて二塁に挑戦して47試合で1失策。がっしり体型で決して動きは俊敏とは言い難いものの、大過なくこなした。最近はシフトの多用で二塁手にそれほど広い守備範囲が求められなくなっていることも、ムスタカスには追い風になるだろう。文●宇根夏樹
【著者プロフィール】
うね・なつき/1968年生まれ。三重県出身。『スラッガー』元編集長。現在はフリーライターとして『スラッガー』やYahoo! 個人ニュースなどに寄稿。著書に『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。