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プロ野球

【2019総括・阪神】ルーキー近本の活躍は最高の“誤算”。中堅選手のブレイクがCS進出のカギに

市川いずみ

2019.12.17

▶2019年を象徴する試合
10月5日/阪神8-7DeNA/横浜スタジアム
神 |000 100 430|8
De|300 040 000|7
[勝]ドリス(1-0-0)
[敗]エスコバー(0-1-0)
[S]藤川(0-0-1)
[本]神:北條(1) De:筒香(1)

 CSファーストステージが今季の阪神を最も表現できた試合だった。自力でのCS進出可能性が一時は消滅。矢野政権1年目はBクラスで終わるかと思われたが、土壇場の6連勝で3位に滑り込んだ。

 ベイスターズとのファーストステージで大活躍したのが北條史也だ。北條は試合前、「CS自体出たことがないんで、“普通”にできたらいいと思います」と話していた。シーズンの試合と違い、独特の雰囲気があるポストシーズンでは、普段通りのプレーができなくなることだってある。しかし北條は、第1戦6点ビハインドで迎えた7回に3ラン本塁打を放つと、8回にも2死二、三塁から逆転打。5打点の大活躍で2戦目以降の流れもタイガースにもたらした。

 自力CS進出可能性が消滅したとしても、6点ビハインドでも決して諦めない。試合後の矢野監督の涙がやりたかった野球を体現できたことを物語っていた。
 
▶来季のキーマン
高橋遥人

 2年目の今季は主に先発として18試合に登板。5月以降は先発ローテーションでフル回転した。3勝9敗と勝ち星には恵まれなかったが、防御率は3.78と悪くない。109.2イニングで125奪三振とドクターKぶりも光った。

 また、同じ左腕の岩貞にも期待したい。3年ぶりの2桁勝利を目指し、今季は開幕ローテーションに入ったものの、5月にインフルエンザに罹患するアクシデントに見舞われた。一軍に復帰は終盤の9月。今年のドラフトは高校生中心の指名となり、即戦力の新人選手がいないと考えると、来季7年目を迎える岩貞にフル回転してほしい。

文●市川いずみ

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