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プロ野球

阪神の新助っ人は“投手”と“教師”の二足の草鞋。マイナーリーガーの過酷な現状

2019.12.16

 もちろん、ガンケル自身は教師がしたかったわけではないが、先に挙げたように給与の低さから二足の草鞋を履くしかなかった。今回、ともに来日したメーガン夫人の言葉が、ガンケルを、そしてすべてのマイナーリーガーの状況を代弁している。

「彼はフレキシブルに働けるパートタイムの仕事を探していたの。だってオフも野球に打ち込みたいからね。とにかく野球に一番フォーカスしたかったはずなの。でも……、彼はお金を稼がないといけなかったから」
 
 現在、MLBコミッショナーのロブ・マンフレッドは大規模なマイナー球団の削減を検討している。これは一つに、各チームの保有球団数を減らすことで経費を浮かせ、その分を環境面の改善につなげることが名目として挙げられている。

 この是非はともかく、ガンケルのようにマイナーリーガーがオフに職探しに追い込まれるのは異常でしかない。確かに全選手の給与を引き上げれば、その分、お金がかかるのは事実だろう。しかし、現在のメジャーリーグは1兆円ビジネスに成長しており、マイナーリーガーたちの経済基盤を支えるだけの体力はあるはずだ。

 最後に『NBCスポーツ』のビル・ベア記者の言葉を紹介しよう。

「生活のために芝刈りやウーバーの運転手をする時間、練習のために充てるほうがよっぽどいい。どうして何百万ドルも出して契約した選手たちに、その投資を回収するための環境を与えないのか」

文●新井裕貴(SLUGGER編集部)
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