――その後の打席に響いた?
それはないです。切り替えて、試合が終わってから反省はしようと思っていたので。そこは特になかった。
――(デビッド・ロス)監督と先発の(ジャスティン・)スティール投手は、「誠也のおかげでここまで来られた」と言っていた。
ありがたいですけど、こういう大事な試合でああいうミスは痛いですし、外野のミスは致命傷になる。実際、こうしてゲームを落としてますし、もう少し気を引き締めて、やりたいなと思います。
――このプレーを次の5試合にどう結びつけていく?
今日は目一杯、反省しますけど、明日になってもこれを引きずっていると、逆にチームに迷惑をかけると思う。しっかり切り替えて、次はいいプレーをして助けてあげたいなと思います。
結果的にブレーブスに3連敗を喫し、ミルウォーキーに移動して、ブルワーズとの初戦にも敗れて4連敗したことで、一部のカブスファンがSNS上で誹謗中傷に似た言葉を書き連ねたが、身近にいた人間の反応はまったく違っていた。
ジェド・ホイヤー編成総責任者は後にこう言っている。
「あのエラーの試合後、選手たちが一人一人、彼(鈴木)に声をかけていた。コディ(・ベリンジャー)が調子を落としたシーズン終盤、打線を支えてくれたのは誠也なんだ。怪我で始まり、前半戦は能力を発揮できなかった彼が、最終的にはOPS(出塁率+長打力)が球界トップ20~25(実際は22位)に入り、ベストヒッターの一人となったんだ。あのエラーについては後悔するだろうし、私だって、思い出すことがあるだろう。だが、今季終盤の彼は見ていて楽しい選手になったわけで、過去のことと割り切って、来年は再び攻撃陣を背負う存在となってほしい」
目前にしていたポスト・シーズン進出を最後の最後に逃し、83勝79敗(勝率.512)でナショナル・リーグ中地区2位、ワイルドカードではプレーオフ進出圏外の4位に終わったことを、悲観的に捉える人はいるだろうが、たとえば、カブスの実況中継アナウンサー、ジョン・シアムビ氏は、MLBネットワークでこう語っている。 「最後に急失速したので、『残念だった』と思う人は多いでしょうが、このチームは6月には勝率5割をはるかに下回っていたのです。そこから巻き返したことで、カブスファンは来年への希望が持てたことでしょう」
シアムビ氏の言う通り、カブスは今季62試合にあたる6月8日、敵地で大谷翔平率いるエンジェルスに3連敗を喫し、その時点では26勝36敗で借金が10もあった。
理由は明らかだった。
クローザーもいなければ、セットアッパーも固定できないチームの弱点として補強したはずのマイケル・フルマーとブラッド・ボックスバーガー両救援投手が機能せず、昨年のチームの弱点だった一、三塁のポジションに収まるはずのエリック・ホズマーやトレイ・マンシーニも、ほとんど戦力にならなかった。
それでも、単年契約で獲得したベリンジャーが、MVPを獲得した19年を彷彿させるような打撃でチームを引っ張れば、ベテランの先発マーカス・ストローマンと、実質2年目の左腕スティールがサイ・ヤング賞級の安定した投球を披露するなどして、102試合目にあたる7月27日時点で、51勝51敗の勝率5割まで盛り返した。
鈴木は6月からの2ヵ月間で打率.212、2本塁打、16打点と不振を極め、8月に入ってスタメンを外された。
その時の苦い経験があるからだろう。会見では「怪我から始まってるし、前半戦も全然、貢献できなかった」と話しているが、そういう時、強いチームでは、「他の誰か」が活躍し、鈴木のように不振に喘ぐ選手の穴を埋めるものだ。
それはないです。切り替えて、試合が終わってから反省はしようと思っていたので。そこは特になかった。
――(デビッド・ロス)監督と先発の(ジャスティン・)スティール投手は、「誠也のおかげでここまで来られた」と言っていた。
ありがたいですけど、こういう大事な試合でああいうミスは痛いですし、外野のミスは致命傷になる。実際、こうしてゲームを落としてますし、もう少し気を引き締めて、やりたいなと思います。
――このプレーを次の5試合にどう結びつけていく?
今日は目一杯、反省しますけど、明日になってもこれを引きずっていると、逆にチームに迷惑をかけると思う。しっかり切り替えて、次はいいプレーをして助けてあげたいなと思います。
結果的にブレーブスに3連敗を喫し、ミルウォーキーに移動して、ブルワーズとの初戦にも敗れて4連敗したことで、一部のカブスファンがSNS上で誹謗中傷に似た言葉を書き連ねたが、身近にいた人間の反応はまったく違っていた。
ジェド・ホイヤー編成総責任者は後にこう言っている。
「あのエラーの試合後、選手たちが一人一人、彼(鈴木)に声をかけていた。コディ(・ベリンジャー)が調子を落としたシーズン終盤、打線を支えてくれたのは誠也なんだ。怪我で始まり、前半戦は能力を発揮できなかった彼が、最終的にはOPS(出塁率+長打力)が球界トップ20~25(実際は22位)に入り、ベストヒッターの一人となったんだ。あのエラーについては後悔するだろうし、私だって、思い出すことがあるだろう。だが、今季終盤の彼は見ていて楽しい選手になったわけで、過去のことと割り切って、来年は再び攻撃陣を背負う存在となってほしい」
目前にしていたポスト・シーズン進出を最後の最後に逃し、83勝79敗(勝率.512)でナショナル・リーグ中地区2位、ワイルドカードではプレーオフ進出圏外の4位に終わったことを、悲観的に捉える人はいるだろうが、たとえば、カブスの実況中継アナウンサー、ジョン・シアムビ氏は、MLBネットワークでこう語っている。 「最後に急失速したので、『残念だった』と思う人は多いでしょうが、このチームは6月には勝率5割をはるかに下回っていたのです。そこから巻き返したことで、カブスファンは来年への希望が持てたことでしょう」
シアムビ氏の言う通り、カブスは今季62試合にあたる6月8日、敵地で大谷翔平率いるエンジェルスに3連敗を喫し、その時点では26勝36敗で借金が10もあった。
理由は明らかだった。
クローザーもいなければ、セットアッパーも固定できないチームの弱点として補強したはずのマイケル・フルマーとブラッド・ボックスバーガー両救援投手が機能せず、昨年のチームの弱点だった一、三塁のポジションに収まるはずのエリック・ホズマーやトレイ・マンシーニも、ほとんど戦力にならなかった。
それでも、単年契約で獲得したベリンジャーが、MVPを獲得した19年を彷彿させるような打撃でチームを引っ張れば、ベテランの先発マーカス・ストローマンと、実質2年目の左腕スティールがサイ・ヤング賞級の安定した投球を披露するなどして、102試合目にあたる7月27日時点で、51勝51敗の勝率5割まで盛り返した。
鈴木は6月からの2ヵ月間で打率.212、2本塁打、16打点と不振を極め、8月に入ってスタメンを外された。
その時の苦い経験があるからだろう。会見では「怪我から始まってるし、前半戦も全然、貢献できなかった」と話しているが、そういう時、強いチームでは、「他の誰か」が活躍し、鈴木のように不振に喘ぐ選手の穴を埋めるものだ。
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