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プロ野球

巨人・門脇は内野3ポジションで驚異的な守備範囲を発揮、阪神・ノイジーは補殺王に輝くも...新型守備指標UZRで見る「5人の明暗」<SLUGGER>

藤原彬

2023.12.02

■ノイジー(阪神)
 レフトからの力強いスローイングで度々ファンを湧かせ、記録した12補殺は12球団の外野手でダントツ。元内野手の素早い返球動作も、相手走者の判断を誤らせたかもしれない。それでも、進塁抑止も含めた送球での貢献度を表す指標ARMはリーグワースト4位の-2.4と低迷した。

 ランナーを刺したシーンは確かに圧巻だが、送球に正確さを欠くため、ハイライト以外の送球に問題があったと数字からは読み取れる。失策6も外野手では12球団ワーストで、UZR-7.9と守備での貢献値は低い。来季は警戒が増して補殺の伸び悩みも考えられる。本人は守備へのこだわりをたびたび語っているが、日本シリーズでの打棒が残留の決め手になったように、最も必要とされているのはバットでの奮起だろう。
■藤原恭大(ロッテ)
 大阪桐蔭高時代は走攻守兼ね備えたオールラウンダーとして鳴らしたが、当時の輝きを発揮できていない。打撃での苦戦に加えて、プロ入り後の外野守備指標はマイナスが目立っている。特に今季は打球の目測を誤る場面がしばしば見られ、ボールを見失う場面も再三あり、送球面の問題も指摘され始めている。

 快足を飛ばしてのランニングキャッチは見栄えが良く、守備でのミスをバットで取り返す試合もあったが、自己最多の103試合に出場しながらUZR-17.4は12球団の全ポジションでワーストの数値。今季を棒に振った髙部瑛斗が昨季はセンター中心に守備指標で高い数値を記録していただけに、来季もレギュラー争いからのスタートになりそうだ。

文●藤原彬

著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。ツイッターIDは@Struggler_AKIRA。

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