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プロ野球

阪神・森下は3番として「アレ」に貢献、巨人・浅野、DeNA・松尾ら高卒新人も健闘【ドラフト1位選手通信簿:セ・リーグ】<SLUGGER>

出野哲也

2023.12.11

【巨人】
浅野翔吾(外野手)
評価:まずまずです

高松商では昨年夏の甲子園で3本塁打と大活躍。阪神との抽選に勝って獲得すると、二軍では77試合で打率.262、チーム3位の7本塁打、27打点。一軍でも8月18日の広島戦で初本塁打、高卒1年目でホームランを打ったのは岡本和真以来で、球団史上7人目だった。24試合で40打数10安打と、高卒新人とはしては十分な成績。今後の課題は41打席で1四球のみだった選球眼を磨くことか。フェニックス・リーグ期間中に腰のヘルニアで離脱したのは気になるけれども、体調さえ問題なければ、来季のレギュラー争いに食い込んでくる可能性もありそうだ。

【ヤクルト】
吉村貢司郎(投手)
評価:可もなく不可もなく

社会人ナンバーワン投手との触れ込みで、東芝から鳴り物入りで入団。オープン戦でも17イニングで1失点と好投、開幕後も阪神相手に2勝を挙げるなど当初は順調だったが、5月下旬に二軍落ち。上半身のコンディション不良で2ヵ月近く実戦登板から遠ざかり、一軍に戻ってきたのは9月になってからだった。最後の2試合は広島とDeNA相手に勝利を収め、今季の4勝はすべてAクラス相手。投球内容もそれほど悪くはなかったが、本拠の神宮で34.2回を投げ8本塁打を打たれた点などが課題で、期待度の高さを考えると評価は厳しめになる。
 
【中日】
仲地礼亜(投手)
評価:可もなく不可もなく

沖縄の大学から初のドラフト指名、それも1位とあって話題になったが、全国大会での実績には乏しく、即戦力になれるかどうかは疑問もあった。5月13日の一軍デビュー戦では脇腹を痛めてしまい、1イニング投げただけで降板。一軍に戻ってきた7月26日のDeNA戦では6回1安打無失点の快投で初勝利を挙げた。9月8日の巨人戦でも7回を無失点に封じるなど、嵌った時にはいい投球を見せた一方で、43.1回で25四球を与えたコントロールの悪さが響き、防御率は5点台近かった。契約更改でもダウン提示で、先輩の福谷浩司から同情されていた。

文●出野哲也

【著者プロフィール】
いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『メジャー・リーグ球団史』『プロ野球ドラフト総検証1965-』(いずれも言視舎)。

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