ウィンは今永の最大の武器である、高めに伸びる速球を4球ファウルにした。結果が結果だけに、傍目には粘られたように見えるが、立ち上がりで大事なのは、あの独特の球質が負傷前と同じように機能するかどうか、だった。
「真っすぐの縦の動き、横の動き以外に、右足が地面に着いてから左手がどこにあるかとか、どういう力感でボールを離しているのかっていうのは数字に表れない。そこを追い求めているのはあるんですけど、今日も90.5マイルとか、91行かない真っすぐでも、カツンと引っ張られた真っすぐはなかったので、ある程度そこのメカニズムに関してはうまく行ったと思う。あとはもっと球速上げていった中で、相手がどう反応してくれるかという感じ」
5回1安打無失点という結果に関して、今永は「球数制限がある中で、4回2/3とかで代わるのは嫌だなと思ったので、そこは5回を投げきれて良かったと思う」と話している。今回の登板が彼にとっての復帰戦という感じがあまりしなかったのは、前述の通り、宿敵カーディナルスとのシリーズを1勝3敗で終えるのか、それとも2勝2敗のタイにするのかという大事な一戦だったからだが、今永の中にはまたちょっと違ったプレッシャーもあったようだ。
「ローテーションに穴を開けるってことが、自分にとってもチームにとっても立場を危うくすることだとここで分かったので、しっかり最大限、自分が試合を迎えた時に最大限の準備をしたかってのを、後悔のないような日々を毎日、過ごす必要がある」
5月5日にIL入りした今永が投球練習を再開し、一塁ベースカバーに入る守備練習や強度の高いランニングをこなして、アリゾナ州のキャンプ地に移動したのは負傷から約1ヵ月後の6月1日のことである。最初は野手が守備に就かない打者相手の投球練習=ライブBP。次にアリゾナ・コンプレックス・リーグ(ACL)という若い選手ばかりのリーグで2試合に投げた。
イニング数は最初が4回、次も4回で、降板後はブルペンで投球練習を行い、メジャーリーグ復帰で5イニング程度を投げられる球数を投げた。そして、6月20日にテネシー州ナッシュビルに移動して、メジャーより1階級下の3Aの公式戦で5回途中2安打無失点(8奪三振!)で無事に最終調整を終え、冒頭の復帰戦の舞台セントルイスへ向かった。
「違ったプレッシャー」と書いたのは。ルーキー級と3Aの2階級で、一時的にチームメイトとなったマイナーリーガーたちの存在のことだ。
「やっぱり、(自分の)代わりはたくさんいるな、と思いましたね。3AもACLも経験して、こんなにたくさん自分の代わりがいるんだな、と。それは危機感として持ったので、いくら(長期)契約があるからと言っても、そこら辺の意識は変わった思う。そういうのは、このリハビリ期間がなければ感じられなかったことかなと思う」
4年総額5300万ドル(契約当時のレートで約77億円)の高額契約に守られてるんじゃないのか? などと思うのは拙速だ。彼が7週間以上もリハビリ期間を与えられ、復帰登板でも結果をあまり重視されなかったのは、去年の好成績があってこそ。もしも、先発ローテの座を1年間守れていなかったら、プレッシャーは今以上のものだったろう。
今永が言う「自分の代わりがいる」というのは、たとえば彼がリハビリ登板した当日の3Aアイオワ・カブスには、先発投手だけでも21年ドラフト1巡目(全体21位)指名の左腕ジョーダン・ウィックス、カーディナルス時代に先発と救援の両方を兼任していたジェイク・ウッドフォード、そして、タイガースを自由契約になってカブスとマイナー契約して再出発したばかりの前田健太と、メジャー経験者がゴロゴロいるからだ。
「真っすぐの縦の動き、横の動き以外に、右足が地面に着いてから左手がどこにあるかとか、どういう力感でボールを離しているのかっていうのは数字に表れない。そこを追い求めているのはあるんですけど、今日も90.5マイルとか、91行かない真っすぐでも、カツンと引っ張られた真っすぐはなかったので、ある程度そこのメカニズムに関してはうまく行ったと思う。あとはもっと球速上げていった中で、相手がどう反応してくれるかという感じ」
5回1安打無失点という結果に関して、今永は「球数制限がある中で、4回2/3とかで代わるのは嫌だなと思ったので、そこは5回を投げきれて良かったと思う」と話している。今回の登板が彼にとっての復帰戦という感じがあまりしなかったのは、前述の通り、宿敵カーディナルスとのシリーズを1勝3敗で終えるのか、それとも2勝2敗のタイにするのかという大事な一戦だったからだが、今永の中にはまたちょっと違ったプレッシャーもあったようだ。
「ローテーションに穴を開けるってことが、自分にとってもチームにとっても立場を危うくすることだとここで分かったので、しっかり最大限、自分が試合を迎えた時に最大限の準備をしたかってのを、後悔のないような日々を毎日、過ごす必要がある」
5月5日にIL入りした今永が投球練習を再開し、一塁ベースカバーに入る守備練習や強度の高いランニングをこなして、アリゾナ州のキャンプ地に移動したのは負傷から約1ヵ月後の6月1日のことである。最初は野手が守備に就かない打者相手の投球練習=ライブBP。次にアリゾナ・コンプレックス・リーグ(ACL)という若い選手ばかりのリーグで2試合に投げた。
イニング数は最初が4回、次も4回で、降板後はブルペンで投球練習を行い、メジャーリーグ復帰で5イニング程度を投げられる球数を投げた。そして、6月20日にテネシー州ナッシュビルに移動して、メジャーより1階級下の3Aの公式戦で5回途中2安打無失点(8奪三振!)で無事に最終調整を終え、冒頭の復帰戦の舞台セントルイスへ向かった。
「違ったプレッシャー」と書いたのは。ルーキー級と3Aの2階級で、一時的にチームメイトとなったマイナーリーガーたちの存在のことだ。
「やっぱり、(自分の)代わりはたくさんいるな、と思いましたね。3AもACLも経験して、こんなにたくさん自分の代わりがいるんだな、と。それは危機感として持ったので、いくら(長期)契約があるからと言っても、そこら辺の意識は変わった思う。そういうのは、このリハビリ期間がなければ感じられなかったことかなと思う」
4年総額5300万ドル(契約当時のレートで約77億円)の高額契約に守られてるんじゃないのか? などと思うのは拙速だ。彼が7週間以上もリハビリ期間を与えられ、復帰登板でも結果をあまり重視されなかったのは、去年の好成績があってこそ。もしも、先発ローテの座を1年間守れていなかったら、プレッシャーは今以上のものだったろう。
今永が言う「自分の代わりがいる」というのは、たとえば彼がリハビリ登板した当日の3Aアイオワ・カブスには、先発投手だけでも21年ドラフト1巡目(全体21位)指名の左腕ジョーダン・ウィックス、カーディナルス時代に先発と救援の両方を兼任していたジェイク・ウッドフォード、そして、タイガースを自由契約になってカブスとマイナー契約して再出発したばかりの前田健太と、メジャー経験者がゴロゴロいるからだ。
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