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プロ野球

「手術してダメだったらこのまま終わってもいい」――どん底から這い上がったロッテ・高浜卓也が塁上で弟と見た光景<SLUGGER>

村岡範子

2021.06.29

 二人は今、同じ一軍の舞台で戦っている。兄弟直接対決の可能性について、兄はこう語っていた。

「投手と打者みたいに直接対戦するわけじゃないので、そこまで意識はしないですけど、今はあいつの方が活躍してるので、兄貴として負けられない部分はあります。周りの人に『弟の方が頑張ってるな』とか言われて、それが一番悔しいんで」

 6月26日、静岡草薙球場での試合で、ついにその機会が実現した。兄は8回裏に一塁守備から出場。その回、弟が右中間を破るツーベースを放ち、一塁を守る兄の前を駆け抜けていった。
 
 兄も負けてはいなかった。9回表、玉井大翔からセンター前に弾き返し、支配下復帰8打席目で初の安打を記録。一塁を守っていた祐仁は兄が一塁に到着すると、喜びを必死に隠すようにそわそわしながら、そっと言葉を交わしていたようにも見えた。

 兄弟で同じ試合で一軍公式戦に出場したのは15年9月30日以来、実に6年ぶりのことだった。手術を乗り越えた兄、戦力外から這い上がった弟。二人が何を話していたのかは分からない。ただ、兄弟にとって、一生忘れられない試合になったことは間違いないだろう。

取材・文●村岡範子

【著者プロフィール】
むらおかのりこ。1983年生まれ。軟式野球チームの監督だった父の影響で小学2年からプロ野球ファンになる。大学上京後、チアリーダーとなり、Jリーグクラブの公式チアリーディングチームのメンバーを務める。2018年から二軍観戦にハマり、可能な限り球場へ足を運ぶ。19年にスポーツサイトでNPB担当ライターを経験し、現在はフリーで活動中。

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