鈴木大地と同様、福田も楽天に必要ない。来季が２年目になる辰巳涼介を一人前に育て、田中和基を復活させるべきだ。

　最適なのは西武ではないか。

　秋山翔吾がメジャー挑戦を目指しているというの事情もあるが、たとえ残留することになったとしても、西武には必要な選手だ。そもそも、西武は外野の選手層が薄い。今季は打率２割２分程度の木村文紀が重用されたが、彼に代わる選手がいなかった。愛斗、鈴木将平ら若手のレギュラー定着は時期尚早。福田はセンター、あるいはライトで起用できる。

　ロッテは荻野貴司がすでに34歳、角中勝也が来年５月で33歳と高齢化が気になる。ルーキーの藤原恭大が一軍に定着するまで、あと２年くらいはかかるだろう。福田もすでに30代に入っているが、層を厚くする意味では獲得するメリットは十分ある。

　だが、今年のドラフトを見る限り、15年ドラフト１位・平沢大河は外野に回される可能性が高い。荻野、角中、福田となった場合、平沢が浮く。それはチームとしてどうなのだろうか。また、マーティンが残留すれば、外野はさらに混み合うことになる。
  　中日も福田を必要としている球団の一つだ。

　センターの大島洋平はスローイングに陰りが見え、ライトの平田良介も怪我がちな面もある。ただ、中日が抱える本当の問題は選手層の薄さ。福田をレギュラーで起用するのは現実味が薄い。結局はソフトバンク時代と同じような複数ポジションをこなすことになるだろう。

　ヤクルトも手を挙げたという。坂口智隆、雄平はすでに35歳、青木宣親は37歳。そして、バレンティンと高齢化が甚だしい。ただ、それに対するアンサーが福田なのかと問われるとやや難しい。今後は廣岡大志らのコンバートも考えられる。野手の人材が豊富にいるヤクルトでは、ソフトバンク時代と扱いが変わらなくなるだろう。

　巨人はどうか。ゲレーロの退団で外野に空きポジションがあるのは事実だ。ライトの亀井義行の年齢も気になるところ。ただ、若手が芽を出す機会を残しておくことも必要になるだろう。