そもそも、大谷はそうした「特別扱い」を認められるだけのステータスをすでに築いている。日本代表にしても、大谷一人がいないくらいで1次ラウンド&準々決勝ラウンドを勝ち抜けないチームではないだろう。
とはいえ、勝負は何が起きるか分からないのも事実。万が一にも大谷抜きの日本が準決勝までに敗退してしまえば結果的に不参加と同じだし、相当な非難を浴びることも覚悟しなければならない。そうした雑音を回避するには、やはり最初から参加する方が無難だろう。”助っ人”のような途中参加では勝利の喜びも半減する。合理的な判断が常に正しいとは限らない。 何より、大谷がいるといないとでは日本での盛り上がり具合は天地の差がある。彼は今やMLB最大の広告塔であり、それこそ新しいチームに移ったとしても、大谷の参加を認めるようMLB機構が働きかけることもあり得る。そうした自分自身の商品価値、存在意義も大谷はよく知っているはず。大きな故障に見舞われない限り、JAPANのユニフォームを着た大谷の姿が東京ドームで見られるだろう。
文●出野哲也
【著者プロフィール】
いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『プロ野球 埋もれたMVPを発掘する本』『メジャー・リーグ球団史』(いずれも言視舎)。
とはいえ、勝負は何が起きるか分からないのも事実。万が一にも大谷抜きの日本が準決勝までに敗退してしまえば結果的に不参加と同じだし、相当な非難を浴びることも覚悟しなければならない。そうした雑音を回避するには、やはり最初から参加する方が無難だろう。”助っ人”のような途中参加では勝利の喜びも半減する。合理的な判断が常に正しいとは限らない。 何より、大谷がいるといないとでは日本での盛り上がり具合は天地の差がある。彼は今やMLB最大の広告塔であり、それこそ新しいチームに移ったとしても、大谷の参加を認めるようMLB機構が働きかけることもあり得る。そうした自分自身の商品価値、存在意義も大谷はよく知っているはず。大きな故障に見舞われない限り、JAPANのユニフォームを着た大谷の姿が東京ドームで見られるだろう。
文●出野哲也
【著者プロフィール】
いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『プロ野球 埋もれたMVPを発掘する本』『メジャー・リーグ球団史』(いずれも言視舎)。
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