専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
プロ野球

逸材を最も多く指名できた球団はどこなのか? 「ドラフト候補ランキング」から振り返る2022年のドラフト<SLUGGER>

西尾典文

2022.10.26

■ロッテ:C+
●ドラフト候補ランキング入りしていた選手
1位:菊地吏玖(専修大/ランキング10位)
2位:友杉篤輝(天理大/ランキング17位)
3位:田中晴也(日本文理高/ランキング29位)
4位:高野脩汰(日本通運/ランキング26位)

 1位では荘司康誠(立教大)を外したが、同じく大学日本代表だった菊地を指名。スケールは荘司に劣るものの完成度は上回っており、早くから一軍の戦力となることも期待できる。投手は3位の田中、4位の高野も上位指名があってもおかしくなかっただけに、高校、大学、社会人と各カテゴリーから力のある選手を指名できたのは大きなプラスである。一方の野手も大学球界を代表するショートの友杉を指名できたのは大きい。野手でもう1人くらい打撃に特長のある選手が欲しかったが、全体的には悪くない指名だった。

■広島:C
●ドラフト候補ランキング入りしていた選手
1位:斉藤優汰(苫小牧中央高/ランキング14位)
2位:内田湘大(利根商業高/ランキング31位)
3位:益田武尚(東京ガス/ランキング12位)
5位:河野佳(大阪ガス/ランキング38位)

 1位では高校生の投手で最も高く評価されていた斉藤優汰(苫小牧中央)を指名。少し時間がかかるタイプに見えるが、スケールの大きい将来のエース候補を獲得できたことはプラスだ。2位でも高校生の内野手では3番目に高い評価だった内田を指名し、改めてチームを作り直そうという姿勢が感じられる。3位の益田も上位候補と見られていた投手で、5位の河野も昨年の出来ならこの順位では指名できなかったはずだ。完全な1位クラスの選手がいないことでこの順位となったが、全体的には非常に良い指名だったと言えるだろう。
 
■楽天:C-
●ドラフト候補ランキング入りしていた選手
1位:荘司康誠(立教大/ランキング8位)
2位:小孫竜二(鷺宮製作所/ランキング35位)
6位:林優樹(西濃運輸/ランキング37位)

 昨年の野手中心のドラフトから一転して今年は徹底して投手にこだわった指名となった。1位の荘司は即戦力というよりも数年後のローテーション候補。スケールの大きさは今年指名された投手全体の中でも屈指だ。2位の小孫は社会人3年目で大きく評価を上げた即戦力候補。長いイニングでは少し変化球のバリエーションが心許ないが、リリーフなら1年目から一軍の戦力となりそうだ。6位の林は高校卒3年目のサウスポー。社会人で目立った実績は残していないが、ピッチングは着実にスケールアップしている。最終的に最も出世するのは林ということも考えられそうだ。3位以降の投手は少し特徴を求め過ぎた印象が強い。1人くらいは高校生の正統派を指名しても良かったのではないだろうか。
 

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号