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高校野球

大阪桐蔭の連覇に貢献した藤浪と根尾、ダルビッシュに加えて“阿波の金太郎”が登場【SLUGGERが選ぶ本当にスゴイ夏の高校球児ベスト20│11~20位】

筒居一孝(SLUGGER編集部)

2023.08.06

●13位 島袋洋奨(興南/2009・10年)

 沖縄に初めて深紅の大優勝旗をもたらしたトルネード左腕。10年春のセンバツで県勢2度目の全国制覇を果たして一躍注目を浴びると、夏では2回戦と3回戦で2試合連続2ケタ三振を奪い、この時点で平成以降最多となる甲子園通算106奪三振の記録を樹立した。準決勝の報徳学園戦では2回までに5点を奪われるものの粘り強い投球で味方の援護を待って逆転勝ち。決勝の東海大相模戦でも9回1失点で完投勝利を挙げ、沖縄県勢初の夏制覇を成し遂げた。甲子園通算11勝は松坂大輔(横浜)に並ぶ記録だが、この夏に全783球を投げ抜いた代償か、大学やプロでは高校時代ほどの輝きは放てなかった。

●12位 藤浪晋太郎(大阪桐蔭/2012年)

 プロでの実績は同世代の大谷翔平に水を空けられたものの、高校時代は藤浪の方がはるかに評価が高かった。何しろ12年には、大阪桐蔭史上初の春夏連覇を成し遂げたのだから。2メートル近い長身から150キロ以上の速球を連発する剛腕ぶりに加えて、1学年下には超高校級のスラッガーでもあった森友哉がいたこともあって、春夏ともにとんとん拍子で勝ち進んだ。

 夏は、天理との準々決勝で投げては9回1失点完投勝利、打っては森とアベック弾。準決勝の明徳義塾戦では9回2安打完封勝利、翌日の光星学院との決勝では何と14奪三振を奪って2日連続完封の離れ業を演じている。甲子園通算成績は実に76イニングで防御率1.07、90三振。同年のドラフトで4球団競合の末に阪神に入団し、1年目から2ケタ勝利を挙げた。
 
●11位 水野雄仁(池田/1982・83年)

 強打の池田高校を投打にわたって牽引し、鼻っ柱の強い性格も相まって“阿波の金太郎”の異名をとった二刀流。2年生だった82年夏には5番レフトを務め、大会通算打率.461を記録。準々決勝の早稲田実業戦ではバックスクリーン弾とグランドスラムを2打席連続で放って優勝に貢献した。3年生春のセンバツではエースとして優勝投手になると、史上初の3季連続優勝の夢を背負って夏、再び聖地へ。1回戦では5打数5安打&9回1失点、2回戦も完封&猛打賞、3回戦では頭部死球を受けながらも完投勝利と投打にわたる活躍を見せた。準決勝ではKKコンビ擁するPL学園に0対7と完敗したものの、強烈な印象を残した。

文●筒居一孝(SLUGGER編集部)
 

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