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大谷、近藤は文句なしで「よくできました」。一方、22年三冠王の村上は思わぬ不振に苦しむ【WBC侍ジャパン戦士の2023年通信簿:野手編】<SLUGGER>

藤原彬

2023.12.28

■源田壮亮(西武)
通信簿:可もなく不可もなく
 WBCの1次ラウンド韓国戦で帰塁時に右手小指を骨折したが、2試合を欠場したのみで、準々決勝からは全試合にスタメン出場。自慢の遊撃守備で投手陣を盛り立てた。大会での故障の影響で、シーズンは5月下旬。怪我の影響もあってか、OPS.607は自己ワースト、初のノーアーチで5盗塁のみとオフェンスでは存在感を発揮できなかったが、6年連続のゴールデン・グラブ賞獲得は死守した。

■中村悠平(ヤクルト)
通信簿:可もなく不可もなく
 準決勝に続いて先発したアメリカとの決勝では、最後に大谷のスイーパーを捕球してマイク・トラウトを空振り三振に仕留め、14年ぶりの世界一でフィナーレを飾った。大会中は少ない打席でも打撃好調だったが、シーズンではOPS.622と捕手の平均値を下回る水準まで低下。リーグベストの盗塁阻止率.407を記録した守備と、リーグ最多タイの犠打21と小技で何とか存在感を発揮した。

■牧原大成(ソフトバンク)
通信簿:可もなく不可もなく
 脇腹を痛めて大会出場を辞退した鈴木誠也(カブス)に代わってWBC侍ジャパンに召集されると、代走や外野全ポジションの守備固めで7試合中6試合に出場。源田の負傷後は遊撃でもノックを受けるなどユーティリティとして準備を怠らず、優勝の瞬間は中堅の守備位置で迎えた。シーズン開幕後は6月6日のDeNA戦では自身初のサヨナラ打を放ったが、8月下旬に右手首へ死球を受けてひと足早く閉幕してしまったのが惜しまれる。
 
■山川穂高(西武)
通信簿:がんばりましょう
 WBCでは代打の役割で5打席のみだったが、スタメン出場したチェコ戦で代表初打点を挙げると、準決勝のメキシコ戦では8回に代打で1点差に詰める犠飛を放った。ところが、5月に女性関係の不祥事が発覚して科された無期限出場停止処分が続き、シーズンでは17試合でノーアーチ。10月のフェニックス・リーグ参加を経て、オフにはFA権行使でソフトバンクへの移籍を決めた。

■山田哲人(ヤクルト)
通信簿:がんばりましょう
 強化試合では調子が上がらなかったが、大会本番はさすがの勝負強さを発揮。準決勝で3出塁、決勝では2四球を選んだ後にいずれも二盗を決め、プレミア12とオリンピックに続く国際大会優勝を経歴に加えた。シーズンに入ると試合中に下半身や右足を故障した影響で、10年ぶりに規定打席未到達。打率.231、出塁率.306はともに自己ワーストで、走塁と守備での貢献にも陰りが見られた。

文●藤原彬

著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。ツイッターIDは@Struggler_AKIRA。

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