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MLB

“日本のエース”山本由伸は貫禄の最高評価。ともに故障離脱の大谷と佐々木朗の評価は?【WBC侍ジャパン戦士の2023年通信簿:投手編】<SLUGGER>

藤原彬

2023.12.28

山本(左上)とダルビッシュ(右上)の新旧沢村賞投手は明暗分かれた。若き剛腕髙橋(左下)は好調、今永(右下)も初のタイトルを獲得した。写真:THE DIGEST写真部、Getty Images(ダルビッシュ)

山本(左上)とダルビッシュ(右上)の新旧沢村賞投手は明暗分かれた。若き剛腕髙橋(左下)は好調、今永(右下)も初のタイトルを獲得した。写真:THE DIGEST写真部、Getty Images(ダルビッシュ)

 第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を制覇し、日本中を熱狂の渦に巻き込んだ侍ジャパン。その後のレギュラーシーズンでどのようなパフォーマンスを見せたのか、通信簿形式で独自採点した。今回は投手編だ。

【関連記事】由伸の巨額契約金は大谷の後払いのおかげ?両選手の規格外契約に見え隠れするドジャースの“深謀遠慮”<SLUGGER>

■大谷翔平(エンジェルス)
通信簿:まずまずです
 WBC初戦の中国戦は4回無失点、準々決勝のイタリア戦では4.2回2失点で勝利を手繰り寄せ、アメリカとの決勝ではクローザーとしてマウンドに上がった。最後にマイク・トラウトを空振り三振に仕留めたスイーパーはメジャーでも猛威を振るい、7月27日のタイガース戦では初完封を記録。2年連続2ケタ勝利を挙げたものの、マメや爪割れが続いた後に右ヒジを痛め、9月に2度目の手術を受けた。

■山本由伸(オリックス)
通信簿:よくできました
 左足をすり足のように移動させる新フォームで臨んだWBCは、まずオーストラリア戦で先発して4回無失点で白星。リリーフ登板した準決勝メキシコ戦では8回に勝ち越し打を浴びたものの、3.1回を投げた。大会の疲労も考慮されたシーズンは過去2年と比べて稼働量が落ちたが、自己ベストの防御率1.21など史上初の3年連続投手四冠。日本シリーズ第6戦ではシリーズ新記録の1試合14奪三振で日本最後の登板を飾った。当然のように3年連続のMVPと沢村賞も手にし、来季からはメジャーの舞台に殴り込む。
 
■今永昇太(DeNA)
通信簿:よくできました
 WBCでは準々決勝まで第2先発を務め、決勝アメリカ戦では先発。先制ソロアーチを浴びながらも2イニングを投げて白星がついた。シーズンでは例年以上のペースで三振を奪い、7月7日の巨人戦では球団最多記録に並ぶ15K。9月13日に史上8位のスピードで通算1000奪三振の節目に到達し、リーグ最多の174を量産して初のタイトルも獲得した。これらの活躍によりMLBでの評価が上がり、ポスティングでメジャー挑戦を志すこのオフは多くのチームが獲得に乗り出している。

■髙橋宏斗(中日)
通信簿:よくできました
 最年少で侍ジャパンに選出され、WBCでは3試合に登板。アメリカとの決勝戦では2点差の5回に出番が訪れ、マイク・トラウト、ポール・ゴールドシュミットとメジャーでMVPを受賞した強打者2人から空振り三振を奪ってみせた。シーズンでも「2年目のジンクス」を跳ね返す活躍で、6月13日のロッテ戦では初完投初完封勝利。援護不足で勝ち星は伸びなかったが初の規定投球回に到達し、リーグ2位の145奪三振を記録した。

■宮城大弥(オリックス)
通信簿:よくできました
 WBCではチェコ戦が唯一の登板だったが、3番手として5イニングを投げて1失点7奪三振と力投した。シーズンでは5失点以上を喫した試合も3度あったが全体的には安定しており、リーグ最多の3完封を記録。3年連続で2ケタ勝利に到達し、防御率2.27はリーグ3位にして自己ベストだった。CSファイナルステージ第4戦と日本シリーズ第2戦では、それぞれ6回無失点で白星と大舞台でも安定感を発揮したが、第7戦では5回途中5失点で黒星。日本一を逃して悔し涙を流した。
 
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