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プロ野球

【西武】隅田知一郎と今井達也が参加した「鴻江自主トレ」の驚くべき効果! 飛躍のきっかけを掴んだ地で新たな武器の獲得を目指す

岩国誠

2024.01.20

 シーズンに入ればライバルだが、この自主トレではレベルアップを目指す同志だ。時には投球動作だけではなく、バーベルを担いで持ち上げるウェイトトレーニングのような仕草を交え、話し込む姿もあった。今井が言う。
 
「結局、投げることだけの動きを確認してもあまりうまくいかない。感覚的なところですが、僕の中ではそういうイメージを持っています。投げること以外でもトレーニングだったり、走り方、歩き方など、ひとつの動作をもっともっと意識して大事に、やっていかないといけないと思いますし、投げる時だけ意識するというのはなかなかできない。僕はそういうところを昨シーズンやっていてよかったので、そういう話を(種市に)しました」

 全ての動きが投球動作に連動する。どんな時でも常に「あし体」に適した動きを意識したその積み重ねが、昨年の今井の好結果を支えていたのだ。

 さらなる成績向上へ向けて、そうした意識と体の使い方を継続するとともに、ひとつ課題を挙げていた。それが、初めて「あし体」の投球フォームを試した去年の自主トレで『5年間落ちなかったものが5秒で落ちた』と、驚きを隠せなかったフォークボールの習得だ。

「去年フォークを教わったんですが、高校まで投げたことがなかったので、フォークを投げる感覚が自分の中にまだない状態でした。(シーズン中は)そこを感覚として自分の体に覚えさせるのがやっぱり難しいので、(今年は)反復練習してなんとか覚えたいと思っています。球数を少なく、三振が多いピッチャーというのが一番いいと思うので、そこを目指したいなと思います」

 昨年、この地で掴んだものを結果につなげてみせた隅田と今井。その取り組みを再確認するとともに、新たな武器の獲得を目指す2人の若き先発投手がどんな姿で今シーズンを戦っていくのか。今から楽しみだ。

取材・文●岩国誠

【著者プロフィール】
岩国誠(いわくにまこと):1973年3月26日生まれ。32歳でプロ野球を取り扱うスポーツ情報番組のADとしてテレビ業界入り。Webコンテンツ制作会社を経て、フリーランスに転身。それを機に、フリーライターとしての活動を始め、現在も映像ディレクターとwebライターの二刀流でNPBや独立リーグの取材を行っている。
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